疼痛性障害患者への認知行動療法—成功例と失敗例の比較

【ケース概要】ケース1 : A 60代女性. 専業主婦. 主訴 : 肩や背中, 腰がビリビリと痛い. 家族 : 夫と二人暮らし. 息子が二人おり, 一人は近隣で住んでいる. 現病歴 : 10年ほど前から背中や腰に痛みが出現するようになる. 整形外科を中心に痛みに対する治療を行ったが効果は小さく, X-3年より心療内科での治療がなされることとなった. B大学附属医歯学病院ペインクリニックを受診し, 担当医の紹介にて認知行動療法を専門とするカウンセリングルームに紹介となった. 面接経過 : インテーク面接ではこれまでの経過と主訴の同定, 症状の増悪因子・緩和因子などについての確認が行われ, 疼痛行...

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Veröffentlicht in:認知行動療法研究 2019/09/30, Vol.45(3), pp.156-157
Hauptverfasser: 田中, 恒彦, 田中, 萌生
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【ケース概要】ケース1 : A 60代女性. 専業主婦. 主訴 : 肩や背中, 腰がビリビリと痛い. 家族 : 夫と二人暮らし. 息子が二人おり, 一人は近隣で住んでいる. 現病歴 : 10年ほど前から背中や腰に痛みが出現するようになる. 整形外科を中心に痛みに対する治療を行ったが効果は小さく, X-3年より心療内科での治療がなされることとなった. B大学附属医歯学病院ペインクリニックを受診し, 担当医の紹介にて認知行動療法を専門とするカウンセリングルームに紹介となった. 面接経過 : インテーク面接ではこれまでの経過と主訴の同定, 症状の増悪因子・緩和因子などについての確認が行われ, 疼痛行動の機能分析が行われた. Aは疼痛の強度にかかわらず, 痛みの出現を回避したいことから活動をスローダウンしており, 用事がたまってしまいどうしようもなくなったときに, 発作のように痛みを我慢しながら過活動になるという悪循環を繰り返していることが明らかになった.
ISSN:2433-9075
2433-9040
DOI:10.24468/jjbct.450305