「きき」は業務上負傷に関与するか: 基礎的だが取り残されがちな新しい産業人間工学課題

多様性が求められる時代だが,「きき手」「きき足」といった「きき」に関する研究は体系的に整理されているとはいえない.本リサーチ・イシューでは,業務上負傷に作業者の「きき」が関与するのかを明らかにするために必要と思われるリサーチ・イシューをまとめた.まず,生物学的,社会文化的な面から「きき」の歴史的な研究動向を俯瞰した.そして,基礎的だが取り残されがちな新しい産業人間工学上の課題として,1)労働災害統計分析および実態把握への応用,2)道具・機械と「きき」との相互作用が安全性に与える影響の解明,3)ワークステーション設計と「きき」との相互作用の解明,4)「きき」による業務上負傷のリスク推定,5)「き...

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Veröffentlicht in:人間工学 2024/04/15, Vol.60(2), pp.89-96
Hauptverfasser: 小川, 有希子, 中谷, 淳子, 榎原, 毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:多様性が求められる時代だが,「きき手」「きき足」といった「きき」に関する研究は体系的に整理されているとはいえない.本リサーチ・イシューでは,業務上負傷に作業者の「きき」が関与するのかを明らかにするために必要と思われるリサーチ・イシューをまとめた.まず,生物学的,社会文化的な面から「きき」の歴史的な研究動向を俯瞰した.そして,基礎的だが取り残されがちな新しい産業人間工学上の課題として,1)労働災害統計分析および実態把握への応用,2)道具・機械と「きき」との相互作用が安全性に与える影響の解明,3)ワークステーション設計と「きき」との相互作用の解明,4)「きき」による業務上負傷のリスク推定,5)「きき」による業務上疾病の人間工学リスク対策の確立,の5つのイシューをまとめた.
ISSN:0549-4974
1884-2844
DOI:10.5100/jje.60.89