OCTによる研究がもたらした歯の内部構造に関する新知見
「緒言」2020年5月に光干渉断層計(OCT: Optical Coherent Tomography)が厚生労働省の承認を得て, 世界初の歯の硬組織の診断装置として臨床応用への道が開けた. 装置の一般的名称は「OCT画像診断装置」で, 商品名(販売名)は「オクティナ」(吉田製作所)である. OCTは生体組織や物質の内部から反射する後方散乱光を計測して, 断層画像を構築するものである. そのため組織や物質の内部構造を, 非侵襲的に観察できるのが大きな特徴である. 特に波長掃引型OCT(SS-OCT: Swept Source OCT)は, 画像深度に優れ, 空間分解能が約10~15μmという高...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本歯科保存学雑誌 2020, Vol.63(4), pp.267-271 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | 「緒言」2020年5月に光干渉断層計(OCT: Optical Coherent Tomography)が厚生労働省の承認を得て, 世界初の歯の硬組織の診断装置として臨床応用への道が開けた. 装置の一般的名称は「OCT画像診断装置」で, 商品名(販売名)は「オクティナ」(吉田製作所)である. OCTは生体組織や物質の内部から反射する後方散乱光を計測して, 断層画像を構築するものである. そのため組織や物質の内部構造を, 非侵襲的に観察できるのが大きな特徴である. 特に波長掃引型OCT(SS-OCT: Swept Source OCT)は, 画像深度に優れ, 空間分解能が約10~15μmという高い解像度を有するため, 歯科用X線写真やCTよりも高い解像度を得ることができる. 歯の内部構造のSS-OCTからは, エナメル質・象牙質の区別はもとより, エナメル象牙境がきわめて明瞭に観察され, エナメル葉およびエナメル叢も観察することが可能である. |
---|---|
ISSN: | 0387-2343 2188-0808 |
DOI: | 10.11471/shikahozon.63.267 |