エンドレズをラット臼歯の根管充塡に用いた後の根尖歯周組織の創傷治癒に関する組織学的観察

目的 : エンドレズ (ULTRADENT JAPAN) はメタクリル酸ベースのレジン系シーラーで, 象牙細管や側枝に対し親和性を有する特徴がある. またレジンコーティングされた専用のガッタパーチャポイントであるエンドレズポイント (ULTRADENT JAPAN) を併用すると, シーラーとポイントの接着が起こりモノブロック化されるため, より緊密な充塡が可能となる. 本研究の目的は, ラットの抜髄根管歯にエンドレズを用いた根管充塡を行い, その後の根尖歯周組織の創傷治癒を評価することである. 材料と方法 : 6週齢のWistar系雄性ラット18匹の上顎両側第一臼歯の近心根を用いた. 全身麻...

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Veröffentlicht in:日本歯科保存学雑誌 2017, Vol.60(3), pp.170-177
Hauptverfasser: 山田, 理絵, 湊, 華絵, 北島, 佳代子, 新井, 恭子, 五十嵐, 勝
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的 : エンドレズ (ULTRADENT JAPAN) はメタクリル酸ベースのレジン系シーラーで, 象牙細管や側枝に対し親和性を有する特徴がある. またレジンコーティングされた専用のガッタパーチャポイントであるエンドレズポイント (ULTRADENT JAPAN) を併用すると, シーラーとポイントの接着が起こりモノブロック化されるため, より緊密な充塡が可能となる. 本研究の目的は, ラットの抜髄根管歯にエンドレズを用いた根管充塡を行い, その後の根尖歯周組織の創傷治癒を評価することである. 材料と方法 : 6週齢のWistar系雄性ラット18匹の上顎両側第一臼歯の近心根を用いた. 全身麻酔を施し, マイクロスコープ下で髄室開拡を行い, 根管歯髄を除去後, Ni-Tiロータリーファイル (Pro Taper, F1, Dentsply Maillefer, Switzerland) で根管の拡大形成を行い, エンドレズを用いてエンドレズポイントのシングルポイント法で根管充塡を行った. コントロールとして, ガッタパーチャポイントと酸化亜鉛ユージノール系シーラー (日本歯科薬品, 以下, CS-EN) を用いた根管充塡を行った. 実験期間は2週と4週とし, 実験期間終了後, 被験歯と周囲顎骨を一塊として取り出し, 4%パラホルムアルデヒドに浸漬固定した. 10%EDTA溶液で脱灰後, 通法に従って連続切片を作製し, ヘマトキシリン・エオジン染色を施して光顕にて組織学的観察を行った. 結果はMann-Whitney U testを用いて統計分析を行った. 結果 : エンドレズで根管充塡を行った実験群では2週の5例中4例でセメント質様硬組織形成がみられ, 4週では6例すべてに根尖部を覆う硬組織様構造の形成が観察された. 根尖歯周組織の炎症所見は2, 4週ともにほとんど観察されなかった. 統計分析の結果, 2週で根尖部の新生硬組織形成, 歯根膜の厚さ, 根尖歯周組織の炎症の範囲においてコントロール (CS-EN) と比較して有意差がみられ (p
ISSN:0387-2343
2188-0808
DOI:10.11471/shikahozon.60.170