早口の音声聴取能に休止区間が及ぼす影響
要旨: 本研究では, 補聴器・人工内耳装用者における, 早口の音声聴取能改善に効果的な改善方法として, 統語的な休止区間の挿入の有効性について検討した。対象は人工内耳装用者と補聴器装用者, 各17名であり, ニュース番組におけるアナウンサーの発話速度を基準速度として, 1.5倍速度文および2.0倍速度の早口の音声文を作成した。これに対し, 休止区間挿入方法は, 毎文節に休止区間を挿入する毎文節挿入条件, 休止区間を意味的に区切ることができる1か所のみ挿入する意味的挿入条件の2条件とした。その結果, 補聴器装用者, 人工内耳装用者ともに1.5倍速文においては休止区間挿入による聴取能改善は認めなか...
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Veröffentlicht in: | AUDIOLOGY JAPAN 2019/02/28, Vol.62(1), pp.68-73 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨: 本研究では, 補聴器・人工内耳装用者における, 早口の音声聴取能改善に効果的な改善方法として, 統語的な休止区間の挿入の有効性について検討した。対象は人工内耳装用者と補聴器装用者, 各17名であり, ニュース番組におけるアナウンサーの発話速度を基準速度として, 1.5倍速度文および2.0倍速度の早口の音声文を作成した。これに対し, 休止区間挿入方法は, 毎文節に休止区間を挿入する毎文節挿入条件, 休止区間を意味的に区切ることができる1か所のみ挿入する意味的挿入条件の2条件とした。その結果, 補聴器装用者, 人工内耳装用者ともに1.5倍速文においては休止区間挿入による聴取能改善は認めなかったが, 人工内耳装用者に対する2.0倍速文においては, 毎文節挿入条件に比し, 意味的挿入条件において聴取能は有意に改善した。休止区間挿入は, 毎文節区切って話すより, 意味的なまとまりで区切って話すことが, 早口の音声聴取には効果的であることが示唆された。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.62.68 |