人工内耳装用成人の子音明瞭度と異聴傾向: 語音聴取評価検査 (CI2004) での知見
要旨: CI2004 の子音検査を用いて, 人工内耳装用者の子音聴取の明瞭度と異聴傾向を調べた。 対象は成人人工内耳装用者 CI 群22名 (26~86歳), および健聴の対照 N 群10名 (50~69歳) とした。 聞きとりを異聴マトリックスで示し明瞭度と誤りを分析した。 CI 群の明瞭度は, 最小7%から最大88% (平均63%) と, 症例によって違いがあった。 N 群の明瞭度は96~100%であった。 CI 群の子音別の明瞭度は, / j / 98%, / k / 92%, / dz / 83%, / w / 82%, / s / 77%, / b /と/ h / 68%, / d...
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Veröffentlicht in: | AUDIOLOGY JAPAN 2018/02/28, Vol.61(1), pp.65-72 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 要旨: CI2004 の子音検査を用いて, 人工内耳装用者の子音聴取の明瞭度と異聴傾向を調べた。 対象は成人人工内耳装用者 CI 群22名 (26~86歳), および健聴の対照 N 群10名 (50~69歳) とした。 聞きとりを異聴マトリックスで示し明瞭度と誤りを分析した。 CI 群の明瞭度は, 最小7%から最大88% (平均63%) と, 症例によって違いがあった。 N 群の明瞭度は96~100%であった。 CI 群の子音別の明瞭度は, / j / 98%, / k / 92%, / dz / 83%, / w / 82%, / s / 77%, / b /と/ h / 68%, / d / 64%, / g / 53%, / n / 51%, / p / 48%, / ɾ / 47%, / m / 43%, / t / 3%,であった。 多くみられた異聴傾向は, / p /→/ t // k /, / t /→/ k /, / g /→/ d /, / m /→/ n /, / n /→/ m /, / ɾ /→/ n /, / s /→/ dz /, / h /→/ s /, であった。 特に, / t /を [k] と聞き取る誤りは90%と極めて高く, ごく短時間での高周波数成分が手がかりとなる/ t /での人工内耳装用者の知覚困難があると推測された。 |
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ISSN: | 0303-8106 1883-7301 |
DOI: | 10.4295/audiology.61.65 |