循環器領域における血管内治療
1. はじめに 薬物療法に抵抗性で従来なら開胸外科手術が唯一の治療法であった循環器領域の少なからぬ疾患が, 近年おもにカテーテルを用いて治療することが可能になってきた. 対象となる疾患は, (1)虚血性心臓病(狭心症, 心筋梗塞)(2)心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症, 肺動脈弁狭窄症など)(3)頻脈性不整脈(上室性・心室性頻拍)(4)その他, に大別される. 今回は, 虚血性心疾患および弁膜疾患のカテーテル治療の現況について概説する. 2. 虚血性心臓病 粥状硬化による冠動脈狭窄や粥腫の破綻によって急性冠閉塞が生じ心筋血流が障害されると, 臨床的に狭心症・急性心筋梗塞を発症する. 経皮的冠動脈拡張術...
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Veröffentlicht in: | 福岡医学雑誌 1996, Vol.87 (1), p.38-39 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 1. はじめに 薬物療法に抵抗性で従来なら開胸外科手術が唯一の治療法であった循環器領域の少なからぬ疾患が, 近年おもにカテーテルを用いて治療することが可能になってきた. 対象となる疾患は, (1)虚血性心臓病(狭心症, 心筋梗塞)(2)心臓弁膜症(僧帽弁狭窄症, 肺動脈弁狭窄症など)(3)頻脈性不整脈(上室性・心室性頻拍)(4)その他, に大別される. 今回は, 虚血性心疾患および弁膜疾患のカテーテル治療の現況について概説する. 2. 虚血性心臓病 粥状硬化による冠動脈狭窄や粥腫の破綻によって急性冠閉塞が生じ心筋血流が障害されると, 臨床的に狭心症・急性心筋梗塞を発症する. 経皮的冠動脈拡張術(PTCA)は先端にバルーンのついたカテーテルを用いて冠動脈狭窄・閉塞を解除することにより血行再建をもたらし冠血流予備能を改善させる. 1978年に初めてその有効性が報告されて以来, 90%を越える初期成功率, 低い合併症発生率で急速に広まった. |
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ISSN: | 0016-254X |