P33. Phosphophoryn/Collagen複合体によるラット象牙質形成

【目的】本研究の目的は, 象牙質に特異的な非コラーゲン性タンパクであり石灰化誘導活性を持つPhosphophorynとCollagenとの複合体を直接覆髄に応用し, 本複合体が効果的で安全な象牙質形成を誘導するか否かを検討することである. 【材料および方法】ウシ抜去歯から精製したPhosphophoryn 2[gとType I Collagen 75[gを架橋結合させて Phosphophoryn-Collagen複合体(PP-Col)を得た. 8週齢オスWistarラットを用い, PP-Col, Collagen(Col), 水酸化カルシウム製剤の3種類の移植材料を用いて覆髄実験を行った....

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Veröffentlicht in:日本再生歯科医学会誌 2007, Vol.5 (1), p.69-69
Hauptverfasser: 小池俊之, 半田慶介, 斎藤隆史
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】本研究の目的は, 象牙質に特異的な非コラーゲン性タンパクであり石灰化誘導活性を持つPhosphophorynとCollagenとの複合体を直接覆髄に応用し, 本複合体が効果的で安全な象牙質形成を誘導するか否かを検討することである. 【材料および方法】ウシ抜去歯から精製したPhosphophoryn 2[gとType I Collagen 75[gを架橋結合させて Phosphophoryn-Collagen複合体(PP-Col)を得た. 8週齢オスWistarラットを用い, PP-Col, Collagen(Col), 水酸化カルシウム製剤の3種類の移植材料を用いて覆髄実験を行った. 術後1-3週にラットを屠殺し歯を顎骨ごと摘出して通法に従いH-E染色切片を作製した. 組織学的観察と形態計測を行い, 各々の試料における新生硬組織形成および歯髄の炎症の程度を比較検討した. 【結果および考察】PP-Colは, 水酸化カルシウム製剤と比べて早期に高品質な修復象牙質を誘導した. 水酸化カルシウム製剤によって誘導された修復象牙質は多孔質で裂隙を有する不完全なものであり, 歯髄に強い炎症反応が認められた. 【結論】本複合体をラット直接覆髄に応用したところ, 生体親和性を示し, 覆髄後早期から旺盛な象牙質形成が認められたことから, 本複合体の歯髄保存療法剤としての有効性が示唆された.
ISSN:1348-9615