B-2-4.McCune Albright症候群の1例
McCune-Albright症候群は多発性線維性骨異形成症, 皮膚の色素沈着いわゆるカフェオーレ斑, 性的早熟を主徴候とし, 内分泌障害, 神経系の障害を併発する場合もある. 口腔では, 上下顎骨に片側性ないし両側性に骨様硬の膨隆をきたし, 不正咬合やときに病的骨折が起こる. 本疾患の原因は, GTP結合タンパク質Gsαの遺伝子変異により, ホルモン感受性アデニル酸サイクラーゼが直常的な活性化をおこし, 骨病変は線維骨からなる骨梁の増生と, 骨梁間の線維組織の増生をきたし発症させる. 顎顔面骨病変の治療としては, 罹患部を削除する手術が適応であるが右の対称性など審美性を考慮し行うが, 1回の...
Gespeichert in:
Veröffentlicht in: | 日本顎変形症学会雑誌 2003, Vol.13 (3), p.192-192 |
---|---|
Hauptverfasser: | , , , , , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
Tags: |
Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
|
Zusammenfassung: | McCune-Albright症候群は多発性線維性骨異形成症, 皮膚の色素沈着いわゆるカフェオーレ斑, 性的早熟を主徴候とし, 内分泌障害, 神経系の障害を併発する場合もある. 口腔では, 上下顎骨に片側性ないし両側性に骨様硬の膨隆をきたし, 不正咬合やときに病的骨折が起こる. 本疾患の原因は, GTP結合タンパク質Gsαの遺伝子変異により, ホルモン感受性アデニル酸サイクラーゼが直常的な活性化をおこし, 骨病変は線維骨からなる骨梁の増生と, 骨梁間の線維組織の増生をきたし発症させる. 顎顔面骨病変の治療としては, 罹患部を削除する手術が適応であるが右の対称性など審美性を考慮し行うが, 1回の削除手術では完治せず, 通常反復手術が必要となる比較的まれな疾患である. 今回われわれはMcCune-Albright症候群にて幼少時より多発性線維性骨異形成症治療を受けてきたが, 今回右上下顎骨の変形突出感を主訴にて, 下顎骨体部の減量術を行った症例を経験したので, その概略と主に術前後の軟組織の変化を三次元的に解析を行ったので報告する. 症例は40歳女性で, 2歳時に皮膚色素沈着と初潮があり, 本学医学部産婦人科入院し, 本症候群と診断された. 小中学生時に計3回同耳鼻科にて右頬骨の減量術を受けた. 既往歴として, 平成4年11月脳下垂体腫瘍摘出術を受け, 平成13年8月に乳癌切除術を受けた. 今回, 14年10月1日全身麻酔下に右下顎骨の小臼歯部から下顎角部にかけて最大で3cmの厚さで骨の削除を行った. 右上顎も小臼歯部の骨を5mmほど削除した. 術前後の軟組織の変化では, 硬組織と同じ程度の組織後退が認められた. |
---|---|
ISSN: | 0916-7048 |