片側下顎枝矢状分割術と対側下顎枝垂直骨切り術の併用による下顎骨非対称症の改善

「緒言」下顎骨の変形を改善するとき, 下顎枝矢状分割術が多用されている. しかも, この方法は術後の顎間固定期間を短縮するための骨切離部の強固な固定が, 口内法で比較的容易に行うことができる方法でもある1, 2). 下顎骨非対称症に対しても, 下顎歯列を回転移動するために下顎枝矢状分割術を適用し, 良好な結果を得ているものが少なくない3-5). 一方, 下顎骨の後方移動により下顎骨の変形を改善するとき, 下顎枝垂直骨切り術も下顎枝矢状分割術に遜色の無い方法とされている. 特に, 下顎の非対称性の後方移動を要する下顎骨非対称症の改善においては, 下顎枝矢状分割術に比較し下顎枝垂直骨切り術のほうが...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本顎変形症学会雑誌 1992/10/30, Vol.2(2), pp.139-149
Hauptverfasser: 川村, 仁, 菅原, 準二, 長坂, 浩, 大森, 勇市郎, 佐藤, 修一, 茂木, 克俊, 三谷, 英夫
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」下顎骨の変形を改善するとき, 下顎枝矢状分割術が多用されている. しかも, この方法は術後の顎間固定期間を短縮するための骨切離部の強固な固定が, 口内法で比較的容易に行うことができる方法でもある1, 2). 下顎骨非対称症に対しても, 下顎歯列を回転移動するために下顎枝矢状分割術を適用し, 良好な結果を得ているものが少なくない3-5). 一方, 下顎骨の後方移動により下顎骨の変形を改善するとき, 下顎枝垂直骨切り術も下顎枝矢状分割術に遜色の無い方法とされている. 特に, 下顎の非対称性の後方移動を要する下顎骨非対称症の改善においては, 下顎枝矢状分割術に比較し下顎枝垂直骨切り術のほうが, 近位骨片に生ずる外方へのはねあがりが少ない方法である6, 7). そこで, 下顎歯列の大きな回転移動を必要とする下顎骨非対称症の改善に, 下顎頭の変位を予防するとともに顎問固定期間を短縮することを目的とし, 両法を併用したところ良好な結果を得たので, この方法により改善した下顎骨非対称症例とその術後の安定性の検討結果を報告する.
ISSN:0916-7048
1884-5045
DOI:10.5927/jjjd1991.2.139