市中病院における脳血管内治療の開始と機械的血栓回収療法の初期治療成績

【目的】脳血管内治療専門医の着任に伴い,未経験の施設で脳血管内治療を開始した.その導入と機械的血栓回収療法の初期治療成績を報告する.【方法】2020年4月に着任,各部署と準備を進めた.一部看護師,放射線技師は専門施設で研修を行った.また,開始前後における,来院からrt-PA投与までの時間を比較した.【結果】2020年5月から2021年3月までに12件の機械的血栓回収療法を実施した.所要時間は,来院からrt-PA投与までが50.5分(中央値),来院から再開通までが107.5分であった.TICI grade 2b–3は11/12件(91.6%)で達成され,退院時mRS 0–2は4/11症例(36....

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Veröffentlicht in:脳卒中 2022, Vol.44(4), pp.361-367
Hauptverfasser: 眞野, 唯, 佐々木, 貴史, 安齋, 高穂, 吉原, 章王, 齋藤, 直史, 松本, 康史, 冨永, 悌二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】脳血管内治療専門医の着任に伴い,未経験の施設で脳血管内治療を開始した.その導入と機械的血栓回収療法の初期治療成績を報告する.【方法】2020年4月に着任,各部署と準備を進めた.一部看護師,放射線技師は専門施設で研修を行った.また,開始前後における,来院からrt-PA投与までの時間を比較した.【結果】2020年5月から2021年3月までに12件の機械的血栓回収療法を実施した.所要時間は,来院からrt-PA投与までが50.5分(中央値),来院から再開通までが107.5分であった.TICI grade 2b–3は11/12件(91.6%)で達成され,退院時mRS 0–2は4/11症例(36.3%)であった.機械的血栓回収療法開始前はrt-PA投与まで78.5分であり,有意に短縮された.【結論】各部署の協働により,1カ月の準備期間で治療を開始できた.施設規模を鑑みるに,良好な初期治療成績と考える.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10977