軽症虚血性脳卒中に対する経静脈的血栓溶解療法の適応

【目的】軽症虚血性脳卒中患者で,頭蓋内血管狭窄/ 閉塞の有無別に経静脈的血栓溶解療法の効果を検討する.【方法】2008 年以降7 年10 カ月間,rt-PA 治療可能時間内にMRA/CTA 検査が施行されかつNIHSS 1–4 点であったものを抽出した.【結果】83 例が該当し対照マッチングを行った.24 時間後NIHSS 値および退院時mRS はrt-PA 施行32 例でそれぞれ−1,1 と非施行32 例の0,2 と比較し有意に低下した.血管狭窄/ 閉塞群中rt-PA 施行11 例の24 時間後NIHSS 値は−2 と非施行11例の0 と比較し有意に低下,血管非閉塞群中rt-PA 施行11...

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Veröffentlicht in:脳卒中 2016, Vol.38(6), pp.400-406
Hauptverfasser: 小野, 健一郎, 有本, 裕彦, 大川, 英徳, 高原, 喬, 田之上, 俊介, 清水, 昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】軽症虚血性脳卒中患者で,頭蓋内血管狭窄/ 閉塞の有無別に経静脈的血栓溶解療法の効果を検討する.【方法】2008 年以降7 年10 カ月間,rt-PA 治療可能時間内にMRA/CTA 検査が施行されかつNIHSS 1–4 点であったものを抽出した.【結果】83 例が該当し対照マッチングを行った.24 時間後NIHSS 値および退院時mRS はrt-PA 施行32 例でそれぞれ−1,1 と非施行32 例の0,2 と比較し有意に低下した.血管狭窄/ 閉塞群中rt-PA 施行11 例の24 時間後NIHSS 値は−2 と非施行11例の0 と比較し有意に低下,血管非閉塞群中rt-PA 施行11 例は−1 低下したが,非施行11 例の変化量0 と差はなかった.【結論】軽症虚血性脳卒中に対するrt-PA 療法は有効で,頭蓋内責任血管に狭窄/ 閉塞がある症例はより症状改善の効果が期待でき,実施を考慮すべきと考えられた.
ISSN:0912-0726
1883-1923
DOI:10.3995/jstroke.10408