Comparison of prognostic impact of anticoagulants in heart failure patients with atrial fibrillation and renal dysfunction : direct oral anticoagulants versus vitamin K antagonists (心房細動と腎機能障害を合併する心不全患者における抗凝固療法の予後への影響の比較 : 直接経口抗凝固薬とビタミンK拮抗剤)

(論文の内容の要旨) 【背景】心房細動は高齢者において有病率が高く, また心不全や腎機能障害をしばしば合併する. 心不全と心房細動が併存する高齢者は血栓形成リスクが高いことが知られている. ビタミンK拮抗剤 (VKA) はかつて心房細動の標準的治療であったが, PT-INRの不適切なコントロールがしばしば問題となってきた. 近年, 直接経口抗凝固薬 (DOAC) が心房細動患者における脳梗塞や全身性塞栓症予防において主流となっている. DOACはVKAよりも脳梗塞, 全身性塞栓症, 大出血が低下することが示されているが, 腎機能障害合併例での効果や安全性は十分に解明されていない. 我々は心房細...

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Veröffentlicht in:信州医学雑誌 2023-12, Vol.71 (6), p.434-436
1. Verfasser: 酒井貴弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:(論文の内容の要旨) 【背景】心房細動は高齢者において有病率が高く, また心不全や腎機能障害をしばしば合併する. 心不全と心房細動が併存する高齢者は血栓形成リスクが高いことが知られている. ビタミンK拮抗剤 (VKA) はかつて心房細動の標準的治療であったが, PT-INRの不適切なコントロールがしばしば問題となってきた. 近年, 直接経口抗凝固薬 (DOAC) が心房細動患者における脳梗塞や全身性塞栓症予防において主流となっている. DOACはVKAよりも脳梗塞, 全身性塞栓症, 大出血が低下することが示されているが, 腎機能障害合併例での効果や安全性は十分に解明されていない. 我々は心房細動と腎機能障害を合併する心不全患者においてDOACがVKAよりも予後の改善に関連すると仮説を立てて検証を行った. 【方法】2014年7月から2019年8月まで, 長野県内の13病院に急性非代償性心不全で入院した患者1,037人のうち, 65歳以上かつ非弁膜症性心房細動を有する329人を解析対象とした.
ISSN:0037-3826