九州歯科大学新入生口腔健康診断における 性格特性と口腔環境との関係
平成 22 年度に行われた新入生口腔健康診断で得られた口腔健診結果や口腔健康調査票による調査結果と,NEO‒FFI(Neuroticism Extraversion Openness Five‒Factor Inventory)による性格特性との関係を解析した.口腔保健学科では,Neuroticism(神経症傾向 : N),Extraversion(外向性 : E),Openness(開放性 : O),Agreeableness(調和性 : A),Conscientiousness(誠実性 : C)の 5 つの性格特性の判定がいずれも「平均」であったが,歯学科生は,男女ともOpenness(開...
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Veröffentlicht in: | 九州歯科学会雑誌 2011, Vol.65(3), pp.83-91 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 平成 22 年度に行われた新入生口腔健康診断で得られた口腔健診結果や口腔健康調査票による調査結果と,NEO‒FFI(Neuroticism Extraversion Openness Five‒Factor Inventory)による性格特性との関係を解析した.口腔保健学科では,Neuroticism(神経症傾向 : N),Extraversion(外向性 : E),Openness(開放性 : O),Agreeableness(調和性 : A),Conscientiousness(誠実性 : C)の 5 つの性格特性の判定がいずれも「平均」であったが,歯学科生は,男女ともOpenness(開放性)が低く,さらに,歯学科男性はNeuroticism(神経症傾向)も低いため,歯学科生はやや保守的性格であり,特に,男子学生は情緒の安定した集団と思われた.性格特性と口腔健診結果との関係では,口腔保健学科では有意な関係はみられなかったが,歯学科女性では,N(神経症傾向)が高いほど健全歯数が多く,歯学科男性では,A(調和性)が高いほど現在歯数が多かった.また,歯学科男性では,E(外向性)が高いほど未処置歯が少なく,かつ口腔清掃状態が良好であった.性格特性と口腔健康調査票による調査結果との関係では,一日の歯磨きの回数が増えるほど,口腔保健学科ではO(開放性)の T score が低下し,歯学科男性ではC(誠実性)の T scoreが上昇した.また,口腔保健学科では,歯磨き指導を受けたことが無い学生や自分の歯並びが気にならない学生のA(調和性)の T score は,歯磨き指導を受けたことがある学生や外見が気になる学生のT score より高いなど,性格特性と口腔健康調査票による調査結果との間に関連性がみられた.しかしながら,対象群の違いにより,性格特性と関連する項目が異なっており,平成 23 年度も同様の検討を行い,これらの結果の再現性を検証する必要があると思われた. |
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ISSN: | 0368-6833 1880-8719 |
DOI: | 10.2504/kds.65.83 |