3.多発の米粒体を含む屈筋腱滑膜炎を合併した関節リウマチの1例

【目的】今回われわれは比較的稀である多数の米粒体を含む屈筋腱滑膜炎を合併した関節リウマチ(以下RA)の1例を経験したので報告する. 【症例】51歳女性. 主訴は右示指通及び腫脹である. 平成11年よりRAの診断で抗リウマチ薬を服用. 平成14年頃よりPIP関節を中心に右示指腫脹が出現. ステロイドの局注で一時軽快したが再度悪化したため, 手術目的に平成17年10月当科初診. 手術所見ではDistal finger creaseからthenar creaseレベルまで淡乳白色に腫脹した滑膜あり. 内部より米位体が多数出現した. 病理では中心にフィブリノイド壊死があり周囲に類上皮細胞を有するリウマ...

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Veröffentlicht in:THE KITAKANTO MEDICAL JOURNAL 2005, Vol.55 (3), p.293-293
Hauptverfasser: 米本由木夫, 竹内公彦, 浅見和義, 松下正寿, 星野貴光, 柳澤公明, 磯武信
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Zusammenfassung:【目的】今回われわれは比較的稀である多数の米粒体を含む屈筋腱滑膜炎を合併した関節リウマチ(以下RA)の1例を経験したので報告する. 【症例】51歳女性. 主訴は右示指通及び腫脹である. 平成11年よりRAの診断で抗リウマチ薬を服用. 平成14年頃よりPIP関節を中心に右示指腫脹が出現. ステロイドの局注で一時軽快したが再度悪化したため, 手術目的に平成17年10月当科初診. 手術所見ではDistal finger creaseからthenar creaseレベルまで淡乳白色に腫脹した滑膜あり. 内部より米位体が多数出現した. 病理では中心にフィブリノイド壊死があり周囲に類上皮細胞を有するリウマチ結節を認めた. Ziel-Neilsen染色は陰性だった. また組織の培養でも結核がPCR陰性であった. 【考察】RAにおける米粒体を伴う関節炎, 滑液包炎は肩関節周囲で報告が多い. また米粒体を伴う屈筋腱滑膜炎は結核に伴うものが多い. 本症例ではPCR陰性であり, 病理でRAに特徴的な所見を認め, また特殊染色も陰性であったためRAに伴う屈筋腱滑膜炎と考えた.
ISSN:1343-2826