巨大な口蓋隆起により構音障害を認めた一症例

巨大な口蓋隆起と両側口蓋側歯槽部の骨隆起により構音障害を認めた症例を経験したので文献的考察を加えて報告した.症例は52歳の女性で, 1997年7月, 上顎骨硬口蓋の腫瘤による構音障害を主訴に来院した.硬口蓋正中部に30×20mm, 左右口蓋側歯槽部にそれぞれ20×10, 30×25mmの境界明瞭, 表面粘膜に異常のない, 矢状方向に長い丘状, 骨様硬, 圧痛のない非可動性腫瘤を認めた.X線像では両側上顎小臼歯~大臼歯歯槽部に境界明瞭なX線不透過像を認め, 口蓋隆起および両側口蓋側骨隆起と診断した.処置および経過 : 入院の上, 全身麻酔下にて骨隆起除去手術を施行した.手術から18か月が経過した...

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Veröffentlicht in:The KITAKANTO Medical Journal 1999, Vol.49(5), pp.357-360
Hauptverfasser: 今井, 正之, 大竹, 克也, 茂木, 健司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:巨大な口蓋隆起と両側口蓋側歯槽部の骨隆起により構音障害を認めた症例を経験したので文献的考察を加えて報告した.症例は52歳の女性で, 1997年7月, 上顎骨硬口蓋の腫瘤による構音障害を主訴に来院した.硬口蓋正中部に30×20mm, 左右口蓋側歯槽部にそれぞれ20×10, 30×25mmの境界明瞭, 表面粘膜に異常のない, 矢状方向に長い丘状, 骨様硬, 圧痛のない非可動性腫瘤を認めた.X線像では両側上顎小臼歯~大臼歯歯槽部に境界明瞭なX線不透過像を認め, 口蓋隆起および両側口蓋側骨隆起と診断した.処置および経過 : 入院の上, 全身麻酔下にて骨隆起除去手術を施行した.手術から18か月が経過した現在, 再発なく経過は良好であり, 構音障害は患者の自覚的にも他覚的にも消失した.
ISSN:1343-2826
1881-1191
DOI:10.2974/kmj.49.357