32. 本院における残置薬の発生状況とその対応について

[はじめに] 1994年12月にトータルオーダーリングシステム(以下TOSと略す)が開始され様々な患者サービスの向上に貢献している. また薬剤部においても, 薬の待ち時間の減少などの利点がある一方で, 新たな問題も発生した. その一つに残置薬の問題がある. TOS導入以前は, 薬の待ち時間が長いため患者が意図的に薬を受け取らず, 薬剤部に残していく場合がほとんどであった. しかし, TOS導入後, TOSに起因する残置薬(「未取り込み残置薬」と呼ぶ)が発生していることが判明した. 今回は, 本院における最近の残置薬の発生状況と, その対応について報告する. [調査] 1998年3-5月の3ヶ月...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:JOURNAL OF UOEH 1999-03, Vol.21 (1), p.86-86
Hauptverfasser: 中嶋友代, 小田裕子, 古森真紀子, 木下裕美, 中村悟, 田中紀子, 長浜久枝, 牛尾敏彦, 高橋浩二郎, 野田浩司
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:[はじめに] 1994年12月にトータルオーダーリングシステム(以下TOSと略す)が開始され様々な患者サービスの向上に貢献している. また薬剤部においても, 薬の待ち時間の減少などの利点がある一方で, 新たな問題も発生した. その一つに残置薬の問題がある. TOS導入以前は, 薬の待ち時間が長いため患者が意図的に薬を受け取らず, 薬剤部に残していく場合がほとんどであった. しかし, TOS導入後, TOSに起因する残置薬(「未取り込み残置薬」と呼ぶ)が発生していることが判明した. 今回は, 本院における最近の残置薬の発生状況と, その対応について報告する. [調査] 1998年3-5月の3ヶ月間における (1)残置薬の発生状況受け取り率 (2)処分薬の実態 (3)未取り込み残置薬の実態 [原因] (1)医師及び医事, 会計課が患者に薬が処方されている事を伝えていない. (2)患者の都合で薬が出来るのを待てない. (3)医師がコンピューターを初期画面に戻さないために, 誤った患者名で処方筆が発行される. (4)医師の入力方法により, 一患者に複数枚の処方筆が発行される場合があり, このため生じる薬剤部での交付もれ. (5)処方オーダ情報が会計処理に間に合わないため, 薬引換券が発行されない. [対策] (1)薬が処方されたことを医師は勿論のこと, 医事, 会計課は患者へ必ず伝える. (特に初診患者に対して) (2)同一患者に処方筆が複数枚発行されないよう医師への入力指導をする. (3)医師は患者を帰す前に処方入力を完了するようにする. (4)処方筆発行後の薬の追加は, マニュアル通りに薬剤部へ電話連絡を行うよう医師へ指導する. (5)医師は患者に薬の必要性, 重要性を認識させる. (6)コンピュータの処理能力のアップさせる.
ISSN:0387-821X