筋ジストロフィー患者に対するゲンタマイシン療法時における腎機能評価

「緒言」Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は, ジストロフィン遺伝子の異常を原因とする遺伝性疾患であり, 骨格筋の変性や壊死を主病変とした進行性の筋力低下を特徴とする. DMDの発症に関しては, ジストロフィン遺伝子の塩基の欠損や重複あるいは点突然変異によってアミノ酸翻訳の停止や読み誤りが生じ, ジストロフィンタンパクが生成されないことに起因すると考えられている1, 2). ところで近年, アミノグリコシド系抗菌薬を大量に投与することによってアミノ酸翻訳時に終止コドンの読み飛ばし現象が認められたこと3-5), また筋ジストロフィーモデルマウスを用いた検討で, 大量のゲンタマイシン(G...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:医療薬学 2006/11/10, Vol.32(11), pp.1111-1116
Hauptverfasser: 高橋, 悠子, 中村, 任, 守屋, 友加, 白木, 孝, 林, 伸英, 熊谷, 俊一, 岡村, 昇, 八木, 麻理子, 竹島, 泰弘, 松尾, 雅文, 栄田, 敏之, 奥村, 勝彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」Duchenne型筋ジストロフィー(DMD)は, ジストロフィン遺伝子の異常を原因とする遺伝性疾患であり, 骨格筋の変性や壊死を主病変とした進行性の筋力低下を特徴とする. DMDの発症に関しては, ジストロフィン遺伝子の塩基の欠損や重複あるいは点突然変異によってアミノ酸翻訳の停止や読み誤りが生じ, ジストロフィンタンパクが生成されないことに起因すると考えられている1, 2). ところで近年, アミノグリコシド系抗菌薬を大量に投与することによってアミノ酸翻訳時に終止コドンの読み飛ばし現象が認められたこと3-5), また筋ジストロフィーモデルマウスを用いた検討で, 大量のゲンタマイシン(GM)を投与することによってジストロフィンタンパクが骨格筋内に蓄積されること6-8), などが報告されたことから, 臨床においてもDMDに対するGM療法に大きな期待が寄せられている9-11).
ISSN:1346-342X
1882-1499
DOI:10.5649/jjphcs.32.1111