肺癌の集学的治療 リハビリテーション科 周術期のリハビリテーション
「要約」:高齢患者や重度の合併症を有する肺癌患者の外科的治療に際し, 術後の重篤な合併症を回避し円滑な経過を獲得するため, 周術期のリハビリテーションの重要性は一層高まっている. 当科では術後合併症のリスクが高い症例に対し, 手術が計画された時点で外来でのリハビリテーションを開始している. 術前は呼吸法指導吸気筋トレーニング, 排痰法指導, 呼吸体操, 四肢のレジスタンストレーニングを, 手術当日は特定集中室入室後に術創の保護とポジショニング, 咳嗽と呼吸法の指導体位排痰法と呼吸介助手技を行う. 術後第1病日に介助立位・歩行を, 第3病日にリハビリテーションセンターでの運動療法を開始し, 徐々...
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Veröffentlicht in: | 東邦医学会雑誌 2014-05, Vol.61 (3), p.133-135 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「要約」:高齢患者や重度の合併症を有する肺癌患者の外科的治療に際し, 術後の重篤な合併症を回避し円滑な経過を獲得するため, 周術期のリハビリテーションの重要性は一層高まっている. 当科では術後合併症のリスクが高い症例に対し, 手術が計画された時点で外来でのリハビリテーションを開始している. 術前は呼吸法指導吸気筋トレーニング, 排痰法指導, 呼吸体操, 四肢のレジスタンストレーニングを, 手術当日は特定集中室入室後に術創の保護とポジショニング, 咳嗽と呼吸法の指導体位排痰法と呼吸介助手技を行う. 術後第1病日に介助立位・歩行を, 第3病日にリハビリテーションセンターでの運動療法を開始し, 徐々にコンディショニング中心のプログラムから, 日常生活活動, 筋力・全身持久力トレーニングへと進める. 周術期リハビリテーションは, 術後早期の換気血流比の改善および残存肺・虚脱肺の再膨張促進による酸素化の改善はもとより, 四肢の筋力向上と運動耐容能の改善に有用と考えられる. |
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ISSN: | 0040-8670 |