左前下行枝の重複病変に対するOff-Pump Onlay Bypass Graftingの有用性

【背景】近年のカテーテルインターベンションの発達に伴い,多枝病変に対する冠動脈バイパス術 (CABG) が増加しつつある.その中には同一冠動脈内に重複した狭窄病変を有するために単純なCABGでは対処しえない症例が認められる.【目的】左前下行枝 (LAD) の重複病変に対してOnlay Bypass Graftingの有用性を検討すること.【結果】2005年1月~2007年7月まで当院で施行したOff-Pump,CABG症例(131例)の内,6症例でLADの重複病変に対してOnlay Bypass Graftingを行った.年齢68.8±6.5歳,性別男:女=5:1,Bypass枝数2.1±0....

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Veröffentlicht in:山口医学 2008/10/31, Vol.57(5), pp.153-158
Hauptverfasser: 藏澄, 宏之, 伊東, 博史, 阪田, 健介, 小林, 百合雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【背景】近年のカテーテルインターベンションの発達に伴い,多枝病変に対する冠動脈バイパス術 (CABG) が増加しつつある.その中には同一冠動脈内に重複した狭窄病変を有するために単純なCABGでは対処しえない症例が認められる.【目的】左前下行枝 (LAD) の重複病変に対してOnlay Bypass Graftingの有用性を検討すること.【結果】2005年1月~2007年7月まで当院で施行したOff-Pump,CABG症例(131例)の内,6症例でLADの重複病変に対してOnlay Bypass Graftingを行った.年齢68.8±6.5歳,性別男:女=5:1,Bypass枝数2.1±0.9,術後最高CPK-MB 32.8±29.8IU/L,On-Pump Conversion 0%(0/6),PMI発生率 0%(0/6),Graft開存率 100%(5/5) であった.【結論】Off-pump Onlay Bypass Graftingを左前下行枝重複病変に対し行い,結果は良好であった.Onlay Bypass Graftingは左前下行枝分枝の完全血行再建を目指す,有用な治療法であると考えられた.
ISSN:0513-1731
1880-4462
DOI:10.2342/ymj.57.153