未熟児の動脈管開存症に対する外科治療

未熟児動脈管開存症は左心系への容量負荷のため, 心不全を引き起こし, その状態から全身の破綻, 頭蓋内出血, 壊死性腸炎, 肺出血, 腎不全等の生命予後を決定付ける重大な合併症を引き起こす. 今回, 当施設において経験した未熟児動脈管開存症例について, プロスタグランディン合成阻害薬無効症例, もしくは非適応症例に対し, 外科的結紮術を施行した30症例について, そのうちカルテにて検索し得た26例をretrospectiveに検討した. 26例中, 死亡例は7例 (27%) であったが, 手術そのものが起因すると思われる死亡例は無かった. 生存例 (19例) と死亡例 (7例) との比較で在胎...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:山口医学 2004, Vol.53(6), pp.291-296
Hauptverfasser: 小林, 俊郎, 林, 研二, 阪田, 健介, 小林, 百合雄
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:未熟児動脈管開存症は左心系への容量負荷のため, 心不全を引き起こし, その状態から全身の破綻, 頭蓋内出血, 壊死性腸炎, 肺出血, 腎不全等の生命予後を決定付ける重大な合併症を引き起こす. 今回, 当施設において経験した未熟児動脈管開存症例について, プロスタグランディン合成阻害薬無効症例, もしくは非適応症例に対し, 外科的結紮術を施行した30症例について, そのうちカルテにて検索し得た26例をretrospectiveに検討した. 26例中, 死亡例は7例 (27%) であったが, 手術そのものが起因すると思われる死亡例は無かった. 生存例 (19例) と死亡例 (7例) との比較で在胎週数, 出生体重, 手術時日齢, 手術時体重はいずれも両群間で有意差を認めなかった. PDAの直径は有意に (p
ISSN:0513-1731
1880-4462
DOI:10.2342/ymj.53.291