精神疾患をもつ患者による鋭的損傷症例の課題

背景:自傷行為による外傷患者への対応面では,さまざまな問題がある。目的:当院の過去8年間における精神疾患をもつ患者の鋭的損傷症例を調査・検討し,課題を見つけ,改善策を考えた。結果:症例数は93例であった。精神疾患をもつ患者は,入院日数が長く,精神科病院への転院が必要となる割合が高かった。課題として,入院中の精神科的治療・看護が不十分である可能性があった。しかし,身体的問題が解決しないと精神科病院への転院は困難であった。そこでわれわれは,身体的問題が完全に解決していなくても,患者の状態によっては,精神科病院に早期に転院し,必要に応じて当センター医師が往診に行き,外傷治療を継続している。結論:精神...

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Veröffentlicht in:日本臨床救急医学会雑誌 2014/06/30, Vol.17(3), pp.431-434
Hauptverfasser: 蕪木, 友則, 須崎, 紳一郎, 勝見, 敦, 原田, 尚重, 原, 俊輔, 安田, 英人, 酒井, 拓磨, 片岡, 惇
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景:自傷行為による外傷患者への対応面では,さまざまな問題がある。目的:当院の過去8年間における精神疾患をもつ患者の鋭的損傷症例を調査・検討し,課題を見つけ,改善策を考えた。結果:症例数は93例であった。精神疾患をもつ患者は,入院日数が長く,精神科病院への転院が必要となる割合が高かった。課題として,入院中の精神科的治療・看護が不十分である可能性があった。しかし,身体的問題が解決しないと精神科病院への転院は困難であった。そこでわれわれは,身体的問題が完全に解決していなくても,患者の状態によっては,精神科病院に早期に転院し,必要に応じて当センター医師が往診に行き,外傷治療を継続している。結論:精神科疾患をもつ外傷患者で全身状態が安定している場合は,早期に精神科病院へ転院し,必要に応じて救命センター医師が往診に行くという体制を構築した。
ISSN:1345-0581
2187-9001
DOI:10.11240/jsem.17.431