生体電気インピーダンス法による位相角と肝硬変患者に関連する因子

「I. 緒言」本国における平均寿命の延伸は多疾患による重複障害患者の増加に繋がり, リハビリテーション分野において対象とする疾患の拡大がみられている. このため, リハビリテーション介入時や効果判定において多角的な視点と症例に適した評価が必要となってくる. その中で肝機能障害は, 重複障害となる疾患の一つであり, 肝機能がエネルギー代謝の中心的な役割を担っていることから, 活動能力に及ぼす影響が大きい. このため, 肝機能障害は骨格筋との関連を検討した報告が多くされている. 更に, 近年では肝疾患患者において肝機能とは独立した予後因子としてサルコペニアの合併が指摘されている. 先行研究は肝硬変...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2022-05, Vol.137 (3), p.65-71
Hauptverfasser: 五十嵐祐介, 中山恭秀, 佐伯千里, 及川恒一, 大高愛子, 安保雅博
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「I. 緒言」本国における平均寿命の延伸は多疾患による重複障害患者の増加に繋がり, リハビリテーション分野において対象とする疾患の拡大がみられている. このため, リハビリテーション介入時や効果判定において多角的な視点と症例に適した評価が必要となってくる. その中で肝機能障害は, 重複障害となる疾患の一つであり, 肝機能がエネルギー代謝の中心的な役割を担っていることから, 活動能力に及ぼす影響が大きい. このため, 肝機能障害は骨格筋との関連を検討した報告が多くされている. 更に, 近年では肝疾患患者において肝機能とは独立した予後因子としてサルコペニアの合併が指摘されている. 先行研究は肝硬変患者を対象に予後因子を解析しており, Child-Pugh分類の悪化や分岐鎖アミノ酸(Branched Chain Amino Acid: BCAA)製剤の内服なし, 血清アルブミン値の低下, 血清アンモニア濃度の上昇などに加えてサルコペニアの合併も有意な因子と報告している.
ISSN:0375-9172