6. 母子センターNICU開設からの臨床成績の検討

はじめに:2002年11月26日より東京慈恵会医科大学NICUは6床のNICU加算病床と14床のGCUベッドを要する中規模NICU病棟に改装された. 改装後約1年6ヵ月で収容した児は総勢265名, 2,500g未満の低出生体重児は186名(70.1%)を数えた. 母子センター開設からのNICUにおける診療内容と成績を短期予後とあわせて報告する. 結果:体重別の入院は1,000g未満の超低出生体重児が38名(男児22名, 女児16名, 436g-999g)1,500g未満の極低出生体重児31名(男児15名, 女児16名, 1,011g-1,498g)であり死亡症例は6例であった. 神経学的後遺症...

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Veröffentlicht in:東京慈恵会医科大学雑誌 2003, Vol.118 (6), p.436-436
Hauptverfasser: 菅野啓一, 長島達郎, 吉川秀樹, 大坪主税, 瀬尾雅美, 林良寛, 衛藤義勝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:2002年11月26日より東京慈恵会医科大学NICUは6床のNICU加算病床と14床のGCUベッドを要する中規模NICU病棟に改装された. 改装後約1年6ヵ月で収容した児は総勢265名, 2,500g未満の低出生体重児は186名(70.1%)を数えた. 母子センター開設からのNICUにおける診療内容と成績を短期予後とあわせて報告する. 結果:体重別の入院は1,000g未満の超低出生体重児が38名(男児22名, 女児16名, 436g-999g)1,500g未満の極低出生体重児31名(男児15名, 女児16名, 1,011g-1,498g)であり死亡症例は6例であった. 神経学的後遺症の予想される児は8名, 内脳室内出血4例, 白質軟化症2例, 網膜症による視力障害2例であった. 在胎週数の検討では, 28週未満の超早産症例が31例かつ24週以下が12例であった. (23週2日, 双胎が最早産例)各々5例, 4例の死亡例であった. 人工換気症例数は年々増加し, 91症例サーファクタント使用例は78症例, 高頻度換気症例は26症例であり, 厚生省の慢性肺疾患の定義を満たした症例は39症例であった. (生存最長人工換気日数104日間)一酸化窒素療法症例6例(死亡1例). 以上の様に, 在胎週数の浅く, 出生体重の小さい症例が多く人工換気療法が主体となり, 継続した集中加療が必要であるケースが多い. 今回, 開設以来のNICUの診療成績から, 母子センターNICUの抱える問題点を検討する.
ISSN:0375-9172