グレーゾーンPSA患者における経直腸的超音波計測による前立腺体積, 移行部体積の精度に関する検討
「I. 緒言」前立腺癌と肥大症の鑑別法として, Bensonら1)がprostate speciric antigen density(以下PSAD), Kalishら2)がprostate specific antigen density of transition zone(以下PSAT)の有用性を報告して以来, 生検対象者の絞り込みが問題となるグレーゾーン患者(血清PSA値が4.1-10.0ng/ml)に対して数多くの検討がなされている. これらを求める方法として, 経直腸的超音波(以下TRUS)による三軸楕円体近似法を用いた前立腺体積(以下PV)や移行部体積(以下TZV)の計測法が一般...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 2003-03, Vol.118 (2), p.63-67 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」前立腺癌と肥大症の鑑別法として, Bensonら1)がprostate speciric antigen density(以下PSAD), Kalishら2)がprostate specific antigen density of transition zone(以下PSAT)の有用性を報告して以来, 生検対象者の絞り込みが問題となるグレーゾーン患者(血清PSA値が4.1-10.0ng/ml)に対して数多くの検討がなされている. これらを求める方法として, 経直腸的超音波(以下TRUS)による三軸楕円体近似法を用いた前立腺体積(以下PV)や移行部体積(以下TZV)の計測法が一般に広く普及しているが, それらの精度を検討した報告は少ない. その理由のひとつとして, in vivoにおける正確なPVやTZVの計測が困難であることが挙げられる. われわれは生検前のグレーゾーン患者に対してMRIを施行し, その横断面から積層法を用いてより正確なPVとTZVを求めた. これらの体積をin vivoにおける基準3)と考え, TRUSによる三軸法を用いたPV, TZVとの相関および平均誤差, PSADやPSATの癌検出能へ及ぼす影響について検討した. II. 対象と方法 1999年3月から2002年2月までの3年間に当科外来で直腸診陽性または血清PSA値(TAN-DEM-R)が4.1ng/ml以上の患者は144例であった. このなかで, 血清PSA値が4.1-10.0ng/mlのグレーゾーン患者58例を対象として, 生検前にTRUSおよびMRIを患者の同意のもとに施行した. |
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ISSN: | 0375-9172 |