1-4. 当院理学療法室患者の現状調査-当院と地域との関係
はじめに:当院での理学療法は, 整形外科・内科を中心にすべての診療科より依頼を受けている. 入院中の訓練期間は短く, 病状が安定すれば転院あるいは退院となる. 近年, 地域リハビリテーションが注目されるなか, 私達も在宅患者に対して, どう携わっていくのか検討している. 今回その第1歩として当院における理学療法対象患者の現状を調査したので報告する. 対象と方法:1994年4月から12月までに理学療法を行った, 新患者690名(入院300名外来390名)について, 下記の3つの調査を行った. (1)患者住所を市町村まで検索した. (2)新患者の疾患名を分類し, 検索した. (3)入院脳卒中患者7...
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Veröffentlicht in: | 東京慈恵会医科大学雑誌 1996, Vol.111 (4), p.540-540 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:当院での理学療法は, 整形外科・内科を中心にすべての診療科より依頼を受けている. 入院中の訓練期間は短く, 病状が安定すれば転院あるいは退院となる. 近年, 地域リハビリテーションが注目されるなか, 私達も在宅患者に対して, どう携わっていくのか検討している. 今回その第1歩として当院における理学療法対象患者の現状を調査したので報告する. 対象と方法:1994年4月から12月までに理学療法を行った, 新患者690名(入院300名外来390名)について, 下記の3つの調査を行った. (1)患者住所を市町村まで検索した. (2)新患者の疾患名を分類し, 検索した. (3)入院脳卒中患者76名の退院時状況を, 自宅退院・転院・入院中・死亡退院に分類した. 結果:(1)入院・外来新患者の住所分布は, 当院周辺地域の柏市・我孫子市・流山市・東葛飾郡・野田市が全体の77%を占めていた. (2)入院新患者の疾患名分類では, 脳卒中患者が全体の25%を占めていた. (3)入院脳卒中患者の退院時情報では, 自宅退院が70%を占めていた. 考察:一般に脳卒中患者は, その病態から肢体不自由の後遺症を残す場合が多く, 外傷などに比べ, ADLの自立度が低い. にもかかわらず, その内70%が自宅退院していることは, 大学病院の特徴でもある短い入院期間を考えると, 退院後の外来通院や, ADL, QOLの向上を目的とした, 家庭場面での患者・介護者への指導が必要となる. また, 脳卒中患者は, 入院全体の25%を占め, さらに今年になり内科病棟が増えたことや, 社会問題でもある高齢化社会の進行を考えても, 今後脳卒中患者が入院理学療法の中で占める割合が多くなることが予想される. 新患者の住所分布からも周辺地域の患者が77%を占め, 地域からの需要が高いことが判る. 今回の調査で, 当院においても在宅訪問指導の必要性が高いことが予想された. |
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ISSN: | 0375-9172 |