P-52)顔面色素斑に対する各種治療法の検討

はじめに:顔面に見られる色素斑としては加齢性色素斑, 肝斑, 雀卵斑などがあり, その分布, 個数, 色調など様々である. 一方それらの病態に対する治療方法としては各種レーザー, intensive pulsed light(以下IPL), ハイドロキノン等のいわゆる美白剤, ケミカルピーリングなど様々である. どの疾患に対してどの治療法が適切であるのかについての明確な指針はない. 今回我々は過去の我々の治療成績から顔面の色素斑に対する治療戦略を検討した. 対象と方法:2001年1月から2002年4月までに顔面の色素斑の治療目的で来院した患者を以下の項目で分析した. 1)基礎疾患2)治療希望病...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 2002, Vol.69 (6), p.650-650
Hauptverfasser: 青木律, 百束比古, 村上正洋, 石丸さやか, 河原理子, 平井隆
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:はじめに:顔面に見られる色素斑としては加齢性色素斑, 肝斑, 雀卵斑などがあり, その分布, 個数, 色調など様々である. 一方それらの病態に対する治療方法としては各種レーザー, intensive pulsed light(以下IPL), ハイドロキノン等のいわゆる美白剤, ケミカルピーリングなど様々である. どの疾患に対してどの治療法が適切であるのかについての明確な指針はない. 今回我々は過去の我々の治療成績から顔面の色素斑に対する治療戦略を検討した. 対象と方法:2001年1月から2002年4月までに顔面の色素斑の治療目的で来院した患者を以下の項目で分析した. 1)基礎疾患2)治療希望病変数3)治癒率4)治療日数(回数)治療方法はQスイッチYAGレーザー, IPL, 5~20%グリコール酸ピーリング, 0.025~0.05%トレチノイン酸軟膏, 5%~10%ハイドロキノン軟膏, 5%~25%アスコルビン酸ローション, アスコルビン酸イオントフォレーシスなどである. 結果:色素性病変の治療単独で考察すると, 治癒率, 治療日数の双方の因子において光線治療群(レーザーおよびIPL)が薬品治療群(美白療法およびケミカルピーリング)を凌駕した. また光線治療群でもレーザー治療群の方が有意にIPLよりも色素性病変の治療率は高かった. 考察:色素斑の治療は原疾患, 部位, 個数などにより治療法を選択すべきであると考えられた.
ISSN:1345-4676