P-6)難治性頭部熱傷潰瘍の治療について
はじめに:頭部熱傷潰瘍は広範囲熱傷に伴う場合, 治療が後回しにされ易く瘢痕治癒しても再発を繰り返し保存的治療を長期間行う症例が多く経験される. 再発を繰り返す頭部熱傷潰瘍の治療法について症例を挙げて報告する. 症例1:59歳男性, 39.5%TBSA, BI25の広範囲熱傷. 症例2:25歳男性, 39.5%TBSA, BI25の広範囲熱傷. 症例3:70歳女性, 53%TBSA, BI40の火炎熱傷. 症例4:62歳男性, 36%TBSA, BI9の火炎熱傷. 考察:頭部は血流がよく皮膚付属器が多いため保存的加療による上皮化が期待できるため広範囲熱傷に伴う場合, 治療の優先度が低くIII度熱...
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Veröffentlicht in: | Journal of Nippon Medical School 2002, Vol.69 (6), p.636-636 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに:頭部熱傷潰瘍は広範囲熱傷に伴う場合, 治療が後回しにされ易く瘢痕治癒しても再発を繰り返し保存的治療を長期間行う症例が多く経験される. 再発を繰り返す頭部熱傷潰瘍の治療法について症例を挙げて報告する. 症例1:59歳男性, 39.5%TBSA, BI25の広範囲熱傷. 症例2:25歳男性, 39.5%TBSA, BI25の広範囲熱傷. 症例3:70歳女性, 53%TBSA, BI40の火炎熱傷. 症例4:62歳男性, 36%TBSA, BI9の火炎熱傷. 考察:頭部は血流がよく皮膚付属器が多いため保存的加療による上皮化が期待できるため広範囲熱傷に伴う場合, 治療の優先度が低くIII度熱傷を除いてまず保存的治療による瘢痕治癒を試みる. しかし, 創感染を伴うと難治性潰瘍を形成しやすいし潰瘍を部分切除しパッチグラフトを行っても潰瘍の再発を繰り返すことが多い. そこで, 上皮化した脆弱な瘢痕も含めて広範囲に切除しシートグラフト, もしくは伸展させないメッシュグラフトを行うことで, 患者の治療期間の短縮, 将来的な瘢痕癌発生のリスクを軽減することができると考える. 結果として禿髪が生じるがエキスパンダーによる再建や義髪を使用することで治療が可能であり, 患者に十分な理解を得た上での植皮はQOL改善に有用と思われる. |
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ISSN: | 1345-4676 |