P-9)肺癌の化学療法と転移過程におけるP15,P16の遺伝子異常とFHITの欠失の変化

目的:肺癌におけるP15, P16の遺伝子異常とPHITの欠失について, 転移の過程または化学療法による変化を検討する. 対象と方法:当科に入院し化学療法を受けた肺癌の剖検例29例(腺癌13例, 扁平上皮癌8例, 小細胞癌6例, 大細胞癌1例, 腺扁平上皮癌1例)の原発巣, 転移巣, 正常組織についてPCR-SSCP法, Sequence法でP15, P16の遺伝子異常を, また4個のmicrosatellite markerを用いてFHITのLOH(loss of heterozygosity)を検討した. 結果:小細胞癌1例の原発巣において, P15のintron 1に塩基置換(C→G)を...

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Veröffentlicht in:Journal of Nippon Medical School 1998, Vol.65 (6), p.531-531
Hauptverfasser: 清家正博, 弦間昭彦, 細谷曜子, 谷口泰之, 栗本太嗣, 植松和嗣, 吉村明修, 渋谷昌彦, 工藤翔二
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:肺癌におけるP15, P16の遺伝子異常とPHITの欠失について, 転移の過程または化学療法による変化を検討する. 対象と方法:当科に入院し化学療法を受けた肺癌の剖検例29例(腺癌13例, 扁平上皮癌8例, 小細胞癌6例, 大細胞癌1例, 腺扁平上皮癌1例)の原発巣, 転移巣, 正常組織についてPCR-SSCP法, Sequence法でP15, P16の遺伝子異常を, また4個のmicrosatellite markerを用いてFHITのLOH(loss of heterozygosity)を検討した. 結果:小細胞癌1例の原発巣において, P15のintron 1に塩基置換(C→G)を認めた. 同一検体の転移巣, 正常組織には変化なく, また化学療法に奏効した例であることより, 転移の進行または化学療法による影響が示唆された. FHITのLOHは19例中7例(36.8%)に認めたが, 原発巣と転移巣に差はみられなかった. 考察:P15の遺伝子変異には, 転移の進展または化学療法による影響が示唆された. 現在, P15, P16のMethylation分析を施行中である.
ISSN:1345-4676