糖尿病治療のEBMとNBM(<特集>心身医学的治療のEBMとNBM)

近年,糖尿病における心身両面の治療に関して多くのエビデンスが蓄積されてきている.しかし,本症の治療の主役は患者であるため,実際の診療においては患者のナラティブと医師のEBMというナラティブとが葛藤する状況がしばしばみられる.本稿では,糖尿病治療における主なエビデンスを紹介するとともに,筆者らが経験した症例を提示する.症例は30歳代女性,看護師.X-5年,1型糖尿病を発症.うつ状態と摂食障害(BN-NP)合併により血糖コントロール不良となったため,X年2月に紹介受診.プロセスワークの併用により,「問題」から「解決」へのナラティブの書き換えができた結果,HbA1c 10%台から6%台にコントロール...

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Veröffentlicht in:心身医学 2015/01/01, Vol.55(1), pp.40-49
Hauptverfasser: 深尾, 篤嗣, 富士見, ユキオ, 花房, 俊昭
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年,糖尿病における心身両面の治療に関して多くのエビデンスが蓄積されてきている.しかし,本症の治療の主役は患者であるため,実際の診療においては患者のナラティブと医師のEBMというナラティブとが葛藤する状況がしばしばみられる.本稿では,糖尿病治療における主なエビデンスを紹介するとともに,筆者らが経験した症例を提示する.症例は30歳代女性,看護師.X-5年,1型糖尿病を発症.うつ状態と摂食障害(BN-NP)合併により血糖コントロール不良となったため,X年2月に紹介受診.プロセスワークの併用により,「問題」から「解決」へのナラティブの書き換えができた結果,HbA1c 10%台から6%台にコントロール改善でき,X+4年7月,無事に出産を果たせた.
ISSN:0385-0307
2189-5996
DOI:10.15064/jjpm.55.1_40