1.生活習慣病の心身医学的アプローチ

近年, 加速度的に増加している生活習慣病を予防したり, 適切にコントロールすることは大変重要であるが, 従来の西洋医学, 身体医学中心の取り組みだけでは不十分であろう. 生活習慣病の大部分は心身症であり, その予防と治療には病気を身体面ばかりでなく, 心理社会面などからも総合的に診ていく心身医学的, ホリスティック的アプローチが大切である. すなわち生活習慣病に対しては, 健康教育, 食事療法, 運動療法, 薬物療法が基本であるが, その実施には, 行動科学, 自律療法, 集団療法などの適切な応用が重要となる. また, 生活習慣病の予防と治療には, QOLの向上を目指したセルフコントロールの医...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:心身医学 2003, Vol.43 (6), p.380-380
1. Verfasser: 吹野治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:近年, 加速度的に増加している生活習慣病を予防したり, 適切にコントロールすることは大変重要であるが, 従来の西洋医学, 身体医学中心の取り組みだけでは不十分であろう. 生活習慣病の大部分は心身症であり, その予防と治療には病気を身体面ばかりでなく, 心理社会面などからも総合的に診ていく心身医学的, ホリスティック的アプローチが大切である. すなわち生活習慣病に対しては, 健康教育, 食事療法, 運動療法, 薬物療法が基本であるが, その実施には, 行動科学, 自律療法, 集団療法などの適切な応用が重要となる. また, 生活習慣病の予防と治療には, QOLの向上を目指したセルフコントロールの医学や市民中心の健康づくり運動が, 人間疎外が叫ばれる現代において, 特に重要になるものと思われる. 今回の学会では, 食事療法, 運動療法における行動療法の応用, 自己調整法, 生きがい療法を紹介するとともに, 当院で実施している総合的運動療法を報告した.
ISSN:0385-0307