haloperidol微量投与が有効であった神経性食思不振症の3例
神経性食思不振症では, 長期の経過をたどり治療に難渋する症例をしばしば経験する. そのような場合の補助手段として, haloperidol微量投与を行なった3症例について検討した. 症例1:33歳女性. 17歳時発症. 強固な肥満恐怖と治療拒否の態度を示した. haloperidol投与後, 体重増加に対する拒否的態度が緩和された. 症例2:38歳女性. 13歳時発症. 多弁傾向, 清潔観念の喪失などが認められ, 医療者に対して攻撃的な態度であった. haloperidol投与後, 攻撃的な言動は減少し, 最終的には著明な改善を示した. 症例3:30歳女性. 11歳時発症. 強迫, 不安, 心...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 神経性食思不振症では, 長期の経過をたどり治療に難渋する症例をしばしば経験する. そのような場合の補助手段として, haloperidol微量投与を行なった3症例について検討した. 症例1:33歳女性. 17歳時発症. 強固な肥満恐怖と治療拒否の態度を示した. haloperidol投与後, 体重増加に対する拒否的態度が緩和された. 症例2:38歳女性. 13歳時発症. 多弁傾向, 清潔観念の喪失などが認められ, 医療者に対して攻撃的な態度であった. haloperidol投与後, 攻撃的な言動は減少し, 最終的には著明な改善を示した. 症例3:30歳女性. 11歳時発症. 強迫, 不安, 心気傾向が強く認められた. haloperidol投与後, 治療者の提案を受け容れるようになり, 摂食量が漸増した. まとめ:治療抵抗性の神経性食思不振症において, 微量(0. 25~0. 45mg/day)のhaloperidol静脈内投与は, 患者の拒否的態度の緩和を促し, 治療導入に有効であった. |
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ISSN: | 0385-0307 |