当院で経験した摂食障害患者の検討(第1報)
目的:摂食障害患者では下垂体-甲状腺系の異常を伴うことが多い. したがって, 甲状腺疾患専門病院である当院を受診する摂食障害患者が少なからずあるが, その診断が, 受診以前になされていない症例にしばしば遭遇する. 今回, われわれは当院を受診した摂食障害患者を対象に, 受診前の診断, 治療状況について検討した. 対象, 方法, 結果:1997年の新患総数は7,003例で, うち22例(0.3%)が摂食障害患者であった(AN9例, BN13例). 全例女性で平均年齢は20歳. 6例は治療目的で受診したが, 他の16例は甲状腺の精査のために受診した. この16例中, 12例は他院に通院中だったが,...
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Format: | Tagungsbericht |
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Zusammenfassung: | 目的:摂食障害患者では下垂体-甲状腺系の異常を伴うことが多い. したがって, 甲状腺疾患専門病院である当院を受診する摂食障害患者が少なからずあるが, その診断が, 受診以前になされていない症例にしばしば遭遇する. 今回, われわれは当院を受診した摂食障害患者を対象に, 受診前の診断, 治療状況について検討した. 対象, 方法, 結果:1997年の新患総数は7,003例で, うち22例(0.3%)が摂食障害患者であった(AN9例, BN13例). 全例女性で平均年齢は20歳. 6例は治療目的で受診したが, 他の16例は甲状腺の精査のために受診した. この16例中, 12例は他院に通院中だったが, 全例, 摂食障害が疑われておらず, 当院受診前の診断は甲状腺機能低下症, 無月経, 甲状腺腫などであった. また受診前, 12例(67%)は甲状腺ホルモンの投与を受けていた. 結論:一般病院における摂食障害患者に対する理解は, 今なお不十分と思われた. |
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ISSN: | 0385-0307 |