複数生じたPCRバンドの簡易シーケンス法
「I. 緒言」PCR(Polymerase Chain Reaction)法は, 臨床検査における目的遺伝子の病原性多型(突然変異)やゲノム内のコピー数多型, 病原性微生物やウイルス等を検出する際など, 様々な場面で使用される分子生物学的手法である. 簡易にDNAを増幅させるPCR法は, 設計したプライマーが目的の部位にアニーリングするか, 他に類似した配列がゲノムや遺伝子内にあるか, テンプレートの純度やPCR反応溶液の組成などの諸条件により, 増幅産物が得られないことや, 非特異的産物が生じたりする. 非特異的産物が生じた際の一般的な対処方法は, プライマーの再設計やPCRの反応条件の再検...
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Veröffentlicht in: | 生物試料分析 2020-06, Vol.43 (3), p.200-207 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「I. 緒言」PCR(Polymerase Chain Reaction)法は, 臨床検査における目的遺伝子の病原性多型(突然変異)やゲノム内のコピー数多型, 病原性微生物やウイルス等を検出する際など, 様々な場面で使用される分子生物学的手法である. 簡易にDNAを増幅させるPCR法は, 設計したプライマーが目的の部位にアニーリングするか, 他に類似した配列がゲノムや遺伝子内にあるか, テンプレートの純度やPCR反応溶液の組成などの諸条件により, 増幅産物が得られないことや, 非特異的産物が生じたりする. 非特異的産物が生じた際の一般的な対処方法は, プライマーの再設計やPCRの反応条件の再検討などであるが, 結果の確認までさらなる時間とコストがかかる. 非特異的産物を調べる方法に, 高価な抽出キットやフェノールなどの劇物試薬を用いて, 電気泳動後のゲル片からPCR産物(DNA断片)を抽出し, それぞれの塩基配列を知る方法もあるが, 大体は時間とコストがかかるプライマーの再設計にて対応している. |
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ISSN: | 0913-3763 |