深く座る座位と浅く座る座位での靴・靴下着脱動作における姿勢戦略に関する研究
「はじめに」腰椎疾患患者の術後において術部の安定性が得られていない時期には, 体幹装具の装着を余儀なくされる. この時期では体幹の屈曲・側屈・回旋運動が制限され, ベッド上端座位での靴・靴下着脱動作(以下着脱動作)に難渋する場合が多い. 臨床において腰椎疾患術後患者がベッド上端座位にて着脱動作をおこなう際に, 体幹は直立位にてなんとか一側下肢を屈曲位で挙上させ, 足部を下垂させている手元に届かせようと難渋している場面を観察することがあった. このとき症例は, 坐骨がベッド端から離れたいわゆる深く腰かけた端座位にて一側下肢を過剰に屈曲挙上させることで体幹装具内にて骨盤後傾, 体幹屈曲を認めた....
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Veröffentlicht in: | 関西理学療法 2010, Vol.10, pp.51-56 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」腰椎疾患患者の術後において術部の安定性が得られていない時期には, 体幹装具の装着を余儀なくされる. この時期では体幹の屈曲・側屈・回旋運動が制限され, ベッド上端座位での靴・靴下着脱動作(以下着脱動作)に難渋する場合が多い. 臨床において腰椎疾患術後患者がベッド上端座位にて着脱動作をおこなう際に, 体幹は直立位にてなんとか一側下肢を屈曲位で挙上させ, 足部を下垂させている手元に届かせようと難渋している場面を観察することがあった. このとき症例は, 坐骨がベッド端から離れたいわゆる深く腰かけた端座位にて一側下肢を過剰に屈曲挙上させることで体幹装具内にて骨盤後傾, 体幹屈曲を認めた. これに伴い腰椎術部への屈曲負荷の増大が考えられたため, 着脱方法について検討をおこなう必要があった. そこで症例とともに坐骨がベッド端に近づいた, いわゆる浅く腰かけた端座位にて着脱動作練習を試みたところ, ベッド端と下腿部間に空間を確保することが可能となり, 膝関節屈曲運動を積極的におこなうことで体幹は直立位にて動作の遂行が可能になるという経験をした. |
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ISSN: | 1346-9606 1349-9572 |
DOI: | 10.11354/jkpt.10.51 |