左合谷への鍼刺激が左胸鎖乳突筋の反応時間に与える影響について
はじめに 関西鍼灸大学神経病研究センターでは, 筋緊張異常に対する鍼治療として, 頸部ジストニア患者に対して循経取穴を用いた遠隔部経穴への鍼治療をおこなって良好な効果を得ている1). 循経取穴とは, 患者の主訴がどの経絡に関連しているかを考え, その経絡上の経穴を治療穴として選択する方法である2). この循経取穴の効果として鈴木らは, ジストニア患者に対して罹患筋が胸鎖乳突筋の場合は手陽明大腸経の合谷, 僧帽筋に対しては手少陽三焦の外関, 板状筋に対しては外関または手太陽小腸経の後谿を用いた鍼治療をおこなっている. 頸部ジストニアの罹患筋の筋緊張異常には, 筋活動亢進と筋活動低下の2つのパター...
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Veröffentlicht in: | 関西理学療法 2006, Vol.6, pp.103-107 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | はじめに 関西鍼灸大学神経病研究センターでは, 筋緊張異常に対する鍼治療として, 頸部ジストニア患者に対して循経取穴を用いた遠隔部経穴への鍼治療をおこなって良好な効果を得ている1). 循経取穴とは, 患者の主訴がどの経絡に関連しているかを考え, その経絡上の経穴を治療穴として選択する方法である2). この循経取穴の効果として鈴木らは, ジストニア患者に対して罹患筋が胸鎖乳突筋の場合は手陽明大腸経の合谷, 僧帽筋に対しては手少陽三焦の外関, 板状筋に対しては外関または手太陽小腸経の後谿を用いた鍼治療をおこなっている. 頸部ジストニアの罹患筋の筋緊張異常には, 筋活動亢進と筋活動低下の2つのパターンがある. 鈴木ら3)の報告では, それぞれの罹患筋に対して治療経穴を一定にして, 置鍼時間に変化をつけることによって筋活動抑制と, 筋活動促通をおこなっている. 治療結果は, 週1回の鍼治療で治療10回目までに, その代表的な評価法として用いられるTsuiスコアを主とした臨床症状が改善したものは, 71.9%(32名中23名)であり, 表面筋電図所見が改善したものは100%であったと報告している3-5). |
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ISSN: | 1346-9606 1349-9572 |
DOI: | 10.11354/jkpt.6.103 |