16 ブタ卵母細胞におけるA-kinase anchoring protein(AKAP)の発現と機能

【目的】 卵巣内の卵母細胞は第一減数分裂前期で分裂を停止しているが, 成長を終えた卵母細胞(成長卵)では, ホルモン刺激や体外培養を行うと, 卵内のcAMP dependent kinase(PKA)活性の低下をきっかけに減数分裂を再開する. 一方, 成長過程にある卵母細胞(未成長卵)はたとえ直径が成長卵の90%に達していても減数分裂を再開できないが, この原因は明らかではない. 我々は, ブタ未成長卵を体外培養してもPKA活性が低下しないことを見出し, これが減数分裂を再開しない一因であること, さらにその原因としてPKAの卵内局在が関与する可能性を示し, 第103回日本繁殖生物学会で報告し...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Journal of Mammalian Ova Research 2011, Vol.28 (2), p.S43-S43
Hauptverfasser: 西村鷹則, 藤井渉, 加納聖, 杉浦幸二, 内藤邦彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】 卵巣内の卵母細胞は第一減数分裂前期で分裂を停止しているが, 成長を終えた卵母細胞(成長卵)では, ホルモン刺激や体外培養を行うと, 卵内のcAMP dependent kinase(PKA)活性の低下をきっかけに減数分裂を再開する. 一方, 成長過程にある卵母細胞(未成長卵)はたとえ直径が成長卵の90%に達していても減数分裂を再開できないが, この原因は明らかではない. 我々は, ブタ未成長卵を体外培養してもPKA活性が低下しないことを見出し, これが減数分裂を再開しない一因であること, さらにその原因としてPKAの卵内局在が関与する可能性を示し, 第103回日本繁殖生物学会で報告した. 卵内でのPKAの局在は複数のアンカータンパク質(A-kinase anchoring protein;AKAP)によって決定され, AKAPの発現が減数分裂の進行に重要であることはげっ歯類で報告されているが, 未成長卵の減数分裂能との関連は明らかではない.
ISSN:1341-7738