Neglected Tropical Diseases治療薬開発研究の最新の動向

「1. はじめに」 2013年12月にギニア南部で始まったエボラ出血熱はその拡大を防ぐことができず死者は2015年6月末で11000名を超えている. エボラ出血熱は典型的な新興・再興感染症であるが, 最近, 感染症の分野で特にグローバルヘルスの観点から重視されるようになってきたのが「neglected tropical diseases(NTDs)」である. これは「顧みられない熱帯病」と訳され, 薬剤やワクチンの開発が進められている. World Health Organization(WHO)が最初に14の熱帯感染症を指定し, 2012年に17となったが, このNTDsの中で11が寄生虫症...

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Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2016/02/01, Vol.136(2), pp.205-211
1. Verfasser: 北, 潔
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」 2013年12月にギニア南部で始まったエボラ出血熱はその拡大を防ぐことができず死者は2015年6月末で11000名を超えている. エボラ出血熱は典型的な新興・再興感染症であるが, 最近, 感染症の分野で特にグローバルヘルスの観点から重視されるようになってきたのが「neglected tropical diseases(NTDs)」である. これは「顧みられない熱帯病」と訳され, 薬剤やワクチンの開発が進められている. World Health Organization(WHO)が最初に14の熱帯感染症を指定し, 2012年に17となったが, このNTDsの中で11が寄生虫症である. 寄生虫は宿主であるわれわれ哺乳類と同様に真核生物であることから, 有効なワクチンは精力的な研究が進められているにもかかわらず, 臨床で使用されているものはなく, 薬剤も有効なものは少なく副作用も強い.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.15-00233-1