ナノマテリアルの開発・安全性評価のup to date

20世紀以降, 科学技術の発展を基盤として産業化/工業化が進展することで, 大量生産, 大量消費の社会を生み出し, われわれ人類の生活水準は格段に向上してきた. そして, 21世紀における現在でも科学技術の発展は留まることなく, 人類の生活の質の向上に向けて, 様々なテクノロジーが開発されている. 特に近年では, 革新的なナノテクノロジーの進展も相俟って, ナノマテリアルの開発・実用化が世界的に進んでいる. 昨今では, ライフイノベーションとグリーンイノベーションの推進に, ナノテクノロジー・ナノマテリアルが必須と位置付けられており, 衣食住～環境まで, その使用範囲は拡大の一途をたどっている. わが国においては, 飯島澄夫先生のカーボンナノチューブの発見に始まり, 世界的にもナノマテリアルの開発・実用化の点でリードしており, 知財技術立国として, 有用機能を有するナノマテリアルが続々と産み出されている.