ナノマテリアルの安全性評価と安全なナノマテリアルの開発支援 ~ナノ安全科学研究の現状と今後

「1. はじめに」ナノマテリアルとは, 少なくとも一次元が100nm以下の素材であり, カーボンナノチューブやフラーレンのように新たに開発された素材と, ナノシリカやナノ酸化チタンなどのように古くから使用されていた素材を100nm以下に微小化した素材に大別される. ナノマテリアルは, 原料が同じであっても, 比表面積・強度・硬度・電子反応性などの点で, 数百nm~数μmほどのサブミクロンサイズの従来素材とは異なる機能を発揮する. そのため, 様々な分野で革命を起こす夢の新素材として世界的に期待されており, 既に多くの製品に利用・配合されている. 例えば, ファンデーションや制汗スプレーなどの香...

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:YAKUGAKU ZASSHI 2013, Vol.133(2), pp.169-174
Hauptverfasser: 吉岡, 靖雄, 吉川, 友章, 鍋師, 裕美, 堤, 康央
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「1. はじめに」ナノマテリアルとは, 少なくとも一次元が100nm以下の素材であり, カーボンナノチューブやフラーレンのように新たに開発された素材と, ナノシリカやナノ酸化チタンなどのように古くから使用されていた素材を100nm以下に微小化した素材に大別される. ナノマテリアルは, 原料が同じであっても, 比表面積・強度・硬度・電子反応性などの点で, 数百nm~数μmほどのサブミクロンサイズの従来素材とは異なる機能を発揮する. そのため, 様々な分野で革命を起こす夢の新素材として世界的に期待されており, 既に多くの製品に利用・配合されている. 例えば, ファンデーションや制汗スプレーなどの香粧品に多用されているナノシリカは, サブミクロンサイズのシリカと比較して使用感や皮脂の吸着作用の点で圧倒的に優れている. また, ナノ酸化チタンは白浮きしない日焼け止めの主成分として不動の地位を築いている.
ISSN:0031-6903
1347-5231
DOI:10.1248/yakushi.12-00244-3