3. 有機化学領域から見たレチノイド及びカロテノイド研究の最近における動向
「1. はじめに」ビタミン学会大会のシンポジウムでビタミンA(A)がとりあげられたのは第34回大会(千葉)の武藤泰敏教授による「A(レチノイド)と癌」以来のことである. この間にこのユニークで捉えどころのない不安定物質A群(以下A及び合成関連物質をレチノイドと総称する)に関する研究は如何に進展し, 現在如何なる研究が行われているのであろうか. われわれのレチノイド及びカロテノイドに関する研究の流れを話題の軸としながら有機化学的視点から最近の研究動向を探ってみたいと思う. 私が共役ポリエン系化合物の研究を開始したのは1956年で, L. Zechmeister教授(カリフォルニア工科大学, パサ...
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Veröffentlicht in: | ビタミン 1988-08, Vol.62 (8), p.425-432 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「1. はじめに」ビタミン学会大会のシンポジウムでビタミンA(A)がとりあげられたのは第34回大会(千葉)の武藤泰敏教授による「A(レチノイド)と癌」以来のことである. この間にこのユニークで捉えどころのない不安定物質A群(以下A及び合成関連物質をレチノイドと総称する)に関する研究は如何に進展し, 現在如何なる研究が行われているのであろうか. われわれのレチノイド及びカロテノイドに関する研究の流れを話題の軸としながら有機化学的視点から最近の研究動向を探ってみたいと思う. 私が共役ポリエン系化合物の研究を開始したのは1956年で, L. Zechmeister教授(カリフォルニア工科大学, パサデナ)のもとで行ったエポキシカロテノイドに関する研究が最初である. 爾来30年, カロテノイド, D, レチノイドと一貫してポリエン系化合物の研究に従事してきた. |
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ISSN: | 0006-386X |