通所介護による認知行動療法的アプローチを用いた個別作業療法により慢性腰痛が改善し日常生活の拡大が得られた一症例

通所介護の個別作業療法 (OT) で,慢性腰痛によって日常生活が低下した症例に対し,認知行動療法 (CBT) 的アプローチが奏功した症例を経験したため報告する.症例は,70歳代の男性で,慢性腰痛によって基本動作やセルフケア,趣味活動が困難となり臥床傾向であったため,通所介護で個別OTが開始された.初期は,痛みに対する破局的思考が強くfear-avoidanceを呈していたが,OTによるCBT的アプローチにより基本動作が改善し,セルフケア拡大・趣味活動の復帰につながった.さらに,疼痛自体も減少し,介護区分が1段階改善した.これらより,介護保険制度下においてCBT的アプローチの有用性が示唆された....

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Veröffentlicht in:作業療法の実践と科学 2021, Vol.3(1), pp.15-20
Hauptverfasser: 藤本, 侑也, 清本, 憲太, 村上, 元, 齊藤, 明徳, 及川, 直樹, 大堀, 具視
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:通所介護の個別作業療法 (OT) で,慢性腰痛によって日常生活が低下した症例に対し,認知行動療法 (CBT) 的アプローチが奏功した症例を経験したため報告する.症例は,70歳代の男性で,慢性腰痛によって基本動作やセルフケア,趣味活動が困難となり臥床傾向であったため,通所介護で個別OTが開始された.初期は,痛みに対する破局的思考が強くfear-avoidanceを呈していたが,OTによるCBT的アプローチにより基本動作が改善し,セルフケア拡大・趣味活動の復帰につながった.さらに,疼痛自体も減少し,介護区分が1段階改善した.これらより,介護保険制度下においてCBT的アプローチの有用性が示唆された.
ISSN:2434-5806
2433-8451
DOI:10.32151/psot.3.1_15