箸を握り持ちしている発達性協調運動障害児 一症例に対する箸操作性向上の取り組み
発達性協調運動障害がかかえる手先の不器用さの一つに箸がうまく使えないことがあげられているが,介入報告例は少ない.今回,箸を握り持ちしている発達性協調運動障害児に対して,箸の材質を変えて指の動きを観察したところ,市販の木箸と比較し,木製の使い捨て割り箸を使用時に手指の屈曲と押し付けが弱く,指の動きを引き出しやすい様子が確認できた.そこで,割り箸で把持物体を挟んで容器に移す操作練習と手指巧緻動作の基盤となる身体中枢部の安定性を高める介入を実施した.介入3か月後に母指が箸の開閉に関わるようになり,介入6か月後には木箸でも同様の操作が可能となり,食事時の握り持ちの状態は改善した....
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Veröffentlicht in: | 作業療法の実践と科学 2020, Vol.2(2), pp.34-39 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 発達性協調運動障害がかかえる手先の不器用さの一つに箸がうまく使えないことがあげられているが,介入報告例は少ない.今回,箸を握り持ちしている発達性協調運動障害児に対して,箸の材質を変えて指の動きを観察したところ,市販の木箸と比較し,木製の使い捨て割り箸を使用時に手指の屈曲と押し付けが弱く,指の動きを引き出しやすい様子が確認できた.そこで,割り箸で把持物体を挟んで容器に移す操作練習と手指巧緻動作の基盤となる身体中枢部の安定性を高める介入を実施した.介入3か月後に母指が箸の開閉に関わるようになり,介入6か月後には木箸でも同様の操作が可能となり,食事時の握り持ちの状態は改善した. |
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ISSN: | 2434-5806 2433-8451 |
DOI: | 10.32151/psot.2.2_34 |