4. 経皮的椎体形成術の画像評価

「抄録」経皮的椎体形成術を施行する際には, 術前, 術中, 術後の各プロセスにおいて画像評価が重要な役割を担っている. 術前には脊椎MRIにおいて椎体の骨髄浮腫を評価することが経皮的椎体形成術の適応決定に役立つ. 経皮的椎体形成術施行時のイメージガイドには各施設において可能な限り高性能な透視装置を使用して, 骨セメントの椎体外漏出を最小限に抑えることが必要である. 術後の経過観察においても脊椎MRIで椎体の骨髄浮腫を評価することで, 新規圧迫骨折を早期に診断することが可能である. 本稿では, 欧米におけるガイドラインや報告を基に, 経皮的椎体形成術に必要な画像評価について述べる. 「はじめに」...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:断層映像研究会雑誌 2008, Vol.35 (3), p.161-166
Hauptverfasser: 米虫敦, 谷川昇, 狩谷秀治, 小島博之, 庄村裕三, 徳田貴則, 野村基雄, 池田耕士, 播磨洋子, 澤田敏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「抄録」経皮的椎体形成術を施行する際には, 術前, 術中, 術後の各プロセスにおいて画像評価が重要な役割を担っている. 術前には脊椎MRIにおいて椎体の骨髄浮腫を評価することが経皮的椎体形成術の適応決定に役立つ. 経皮的椎体形成術施行時のイメージガイドには各施設において可能な限り高性能な透視装置を使用して, 骨セメントの椎体外漏出を最小限に抑えることが必要である. 術後の経過観察においても脊椎MRIで椎体の骨髄浮腫を評価することで, 新規圧迫骨折を早期に診断することが可能である. 本稿では, 欧米におけるガイドラインや報告を基に, 経皮的椎体形成術に必要な画像評価について述べる. 「はじめに」経皮的椎体形成術は1997年に本邦において初めて施行されて以来1), 圧迫骨折の疼痛緩和への劇的な効果を背景に急速に認知されてきた2). 本法は, 骨粗鬆症あるいは脊椎腫瘍により脆弱化した椎体に対して経皮的に到達させた金属針より骨セメントを注入することで骨折椎体の固定化をはかり疼痛緩和を得る手技であり, その治療効果は通常72時間以内に得られるとされる2~5).
ISSN:0914-8663