膵切除後の合併症 (総論)

要旨: 膵臓の切離・再建に伴う合併症は外科手技, 手術機器が進歩した現在でも難治であり, 膵切除術後合併症を如何に逓減, 根絶するかは現代の膵臓外科医にとって最も重要なテーマである. 膵切除術の合併症のなかで, 最も難治なのは膵液瘻(pancreatic fistula)で, 2005年 Bassi ら International Study Group on Pancreatic Fistula Definition (ISGPF)が postoperative pancreatic fistula (POPF)の定義を提唱し, 手術成績評価の標準化が進んだ. 本邦では学会・研究会を母体とし...

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Veröffentlicht in:膵臓 2019, Vol.34 (4), p.125-127
1. Verfasser: 佐田尚宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:要旨: 膵臓の切離・再建に伴う合併症は外科手技, 手術機器が進歩した現在でも難治であり, 膵切除術後合併症を如何に逓減, 根絶するかは現代の膵臓外科医にとって最も重要なテーマである. 膵切除術の合併症のなかで, 最も難治なのは膵液瘻(pancreatic fistula)で, 2005年 Bassi ら International Study Group on Pancreatic Fistula Definition (ISGPF)が postoperative pancreatic fistula (POPF)の定義を提唱し, 手術成績評価の標準化が進んだ. 本邦では学会・研究会を母体とした多施設共同研究, National Clinical Database (NCD)登録データを用いたコホート研究が行われるようになってきたが, 膵液瘻をはじめとした膵切除術の合併症は, 未だ解決されていない今日的な課題であり続けている.
ISSN:0913-0071