3 タカサゴキララマダニ幼虫による多数寄生の一症例(一般講演,第60回日本衛生動物学会西日本支部大会講演要旨)

患者は岐阜県揖斐郡池田町在住の69歳男性で, 2005年5月, 自宅近辺の山の下刈り作業後, 四肢体幹に強い掻痒を伴う浮腫性紅斑, 丘疹が多数出現したため来院した. 一部の皮疹の中心には点状痂皮様のものが付着しており, これらを拡大して観察したところ, 多数の吸血中のマダニ虫体そのものであることが知られた. 匙状鑷子で虫体を皮膚ごと摘除し, 主にリケッチア, ボレリア感染症予防のため, 塩酸ミノサイクリンの投与を行った. 摘除した虫体の顕微鏡検査によって口器を皮内に残すことなく適切に摘除されたことが確認された. 患者は初診以降受診せず, その後の経過は不明である. 虫体はタカサゴキララマダニの...

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Veröffentlicht in:Medical Entomology and Zoology 2006/06/15, Vol.57(2), pp.165
Hauptverfasser: 加藤, 優佳, 藤広, 満智子, 矢野, 泰弘, 高田, 伸弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:患者は岐阜県揖斐郡池田町在住の69歳男性で, 2005年5月, 自宅近辺の山の下刈り作業後, 四肢体幹に強い掻痒を伴う浮腫性紅斑, 丘疹が多数出現したため来院した. 一部の皮疹の中心には点状痂皮様のものが付着しており, これらを拡大して観察したところ, 多数の吸血中のマダニ虫体そのものであることが知られた. 匙状鑷子で虫体を皮膚ごと摘除し, 主にリケッチア, ボレリア感染症予防のため, 塩酸ミノサイクリンの投与を行った. 摘除した虫体の顕微鏡検査によって口器を皮内に残すことなく適切に摘除されたことが確認された. 患者は初診以降受診せず, その後の経過は不明である. 虫体はタカサゴキララマダニの幼虫と同定された.
ISSN:0424-7086
2185-5609
DOI:10.7601/mez.57.165_4