内頚動脈に局在を置く未破裂ないし破裂慢性期の大型巨大脳動脈瘤に対するflow diverter治療の適応
PIPELINEを用いてflow diverter(FD)治療を施行した内頚動脈に局在を置く未破裂ないし破裂慢性期の大型巨大脳動脈瘤131例136瘤を対象とし,治療2年後の臨床および放射線学的結果を後方視的に検討し分析した.臨床的結果ではmRSが1以上悪化したのは2例(1.5%),放射線学的結果では77.9%が完全閉塞であった.不完全閉塞の予測因子は,著しい大型ないし巨大,著しいワイドネック,高齢者であった.コイル塞栓術の併用は完全閉塞の予測因子であった.脳動脈瘤の圧排効果による脳神経麻痺では,動眼神経と外転神経は視神経よりも回復が良好であった.FD治療は未破裂ないし破裂慢性期の大型巨大内頚動...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2023, Vol.51(3), pp.208-214 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | PIPELINEを用いてflow diverter(FD)治療を施行した内頚動脈に局在を置く未破裂ないし破裂慢性期の大型巨大脳動脈瘤131例136瘤を対象とし,治療2年後の臨床および放射線学的結果を後方視的に検討し分析した.臨床的結果ではmRSが1以上悪化したのは2例(1.5%),放射線学的結果では77.9%が完全閉塞であった.不完全閉塞の予測因子は,著しい大型ないし巨大,著しいワイドネック,高齢者であった.コイル塞栓術の併用は完全閉塞の予測因子であった.脳動脈瘤の圧排効果による脳神経麻痺では,動眼神経と外転神経は視神経よりも回復が良好であった.FD治療は未破裂ないし破裂慢性期の大型巨大内頚動脈瘤に対する第一選択となり得るが,不完全閉塞の予測因子を有する症例ではコイル塞栓術の併用が有効な可能性がある.脳動脈瘤による圧排効果の解消が強く優先される症例では母血管永久閉塞術,直達術とのリスクとベネフィットの検討が必要である. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.51.208 |