80歳以上におけるくも膜下出血の治療転帰と直達手術適応
「はじめに」 脳卒中におけるくも膜下出血の比率は6.8%であるものの, 死亡の18.1%を占める. 日常生活要介助の転帰は41.3%で, 社会的にも課題が多い. 治療時点での重症度は最大の転帰因子で, Hunt and Kosnik(H&K) gradeやWFNS gradeは, 転帰予測の指標となっている. 年齢も重要な転帰因子で高齢者は転帰不良である. くも膜下出血発生率は高齢者ほど高く, 75歳以上では35-45歳の2.5倍以上である. 人口構成の高齢化が急速にすすみ, Ohkumaらは人口あたりの発生率は, 2030年には2010年の1.4倍になると推計している. くも膜下出血...
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Veröffentlicht in: | 脳卒中の外科 2014, Vol.42(4), pp.247-252 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 脳卒中におけるくも膜下出血の比率は6.8%であるものの, 死亡の18.1%を占める. 日常生活要介助の転帰は41.3%で, 社会的にも課題が多い. 治療時点での重症度は最大の転帰因子で, Hunt and Kosnik(H&K) gradeやWFNS gradeは, 転帰予測の指標となっている. 年齢も重要な転帰因子で高齢者は転帰不良である. くも膜下出血発生率は高齢者ほど高く, 75歳以上では35-45歳の2.5倍以上である. 人口構成の高齢化が急速にすすみ, Ohkumaらは人口あたりの発生率は, 2030年には2010年の1.4倍になると推計している. くも膜下出血患者の高齢化がすすみ, 80歳以上の比率は16-18%と報告されている. 自立した家庭生活をおくる高齢者にあっても, 潜在的な生活習慣病罹患や心肺予備能力低下がみられることもあり, くも膜下出血を発症した場合には, 治療適応, 方法, 周術期管理に多くの課題がある. |
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ISSN: | 0914-5508 1880-4683 |
DOI: | 10.2335/scs.42.247 |