成人虚血発症もやもや病の脳血流

成人発症もやもや病は, 小児発症例に比較して出血発症が多く, 外科的治療を含め治療に対してより抵抗性であるとされている. 一方, 成人虚血発症例についてはdirect arterial bypassをはじめとする血行再建術の有用性が認められており, 虚血発作, 出血発作の両者に対する予防効果が確認されつつあるが1)3)4), その中にも進行性の脳梗塞を呈する症例が存在するのが現状であろう. 本研究では, 成人虚血発症もやもや病における発症時の脳血流および脳循環の状態を検討するとともに, 当科におけるSTAMCA bypassを中心とした血行再建術による治療効果について呈示し, さらに動脈硬化性...

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Veröffentlicht in:脳卒中の外科 2004, Vol.32(5), pp.356-361
Hauptverfasser: 黒川, 泰, 阿美古, 征生, 池田, 典生, 岡村, 知實, 西崎, 隆文
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:成人発症もやもや病は, 小児発症例に比較して出血発症が多く, 外科的治療を含め治療に対してより抵抗性であるとされている. 一方, 成人虚血発症例についてはdirect arterial bypassをはじめとする血行再建術の有用性が認められており, 虚血発作, 出血発作の両者に対する予防効果が確認されつつあるが1)3)4), その中にも進行性の脳梗塞を呈する症例が存在するのが現状であろう. 本研究では, 成人虚血発症もやもや病における発症時の脳血流および脳循環の状態を検討するとともに, 当科におけるSTAMCA bypassを中心とした血行再建術による治療効果について呈示し, さらに動脈硬化性主幹動脈閉塞性病変に対する治療成績と比較検討する. 対象および方法 もやもや病の症例(第1群)は, 1997年1月から2002年3月までの期間に宇部興産中央病院脳神経外科で血行再建術を施行された成人虚血発症症例5例で, 性別は男性3例, 女性2例, 平均年齢は38.2歳(26-50歳)であった.
ISSN:0914-5508
1880-4683
DOI:10.2335/scs.32.356