重症心身障害児における在宅歯科医療の現状 ―訪問看護ステーションに対するアンケート結果
東京都内の在宅重症心身障害児(在宅障害児)の現状と歯科的要望を把握することを目的に,訪問看護ステーション(事業所)に対してアンケート調査を行った.方法は,東京訪問看護ステーション協議会が掲載している全施設である東京都内の584事業所を対象とし,アンケートを郵送にて実施した.アンケートの回答は,事業所の訪問看護師に記入を依頼した.内容は,事業所が受け入れている在宅障害児の状況,「口腔ケア」「摂食機能療法」「歯科治療」の要望について,小児の歯科訪問診療が行える歯科医院との連携について質問した.回収率は,31.5%(184/584事業所)であった.このうち,92事業所で合計512人の在宅障害児を受け...
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Veröffentlicht in: | 日本障害者歯科学会雑誌 2019/06/30, Vol.40(2), pp.215-222 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 東京都内の在宅重症心身障害児(在宅障害児)の現状と歯科的要望を把握することを目的に,訪問看護ステーション(事業所)に対してアンケート調査を行った.方法は,東京訪問看護ステーション協議会が掲載している全施設である東京都内の584事業所を対象とし,アンケートを郵送にて実施した.アンケートの回答は,事業所の訪問看護師に記入を依頼した.内容は,事業所が受け入れている在宅障害児の状況,「口腔ケア」「摂食機能療法」「歯科治療」の要望について,小児の歯科訪問診療が行える歯科医院との連携について質問した.回収率は,31.5%(184/584事業所)であった.このうち,92事業所で合計512人の在宅障害児を受け入れていた.受け入れている92事業所のうち,在宅障害児に対応できる歯科医院と連携している事業所は,18事業所(19.1%)と少数であった.在宅障害児に歯科的介入が必要と考えている事業所は,「口腔ケア」では72事業所,「摂食機能療法」では65事業所,「歯科治療」では44事業所であり,歯科と連携している事業所数よりも多かった.今回の調査結果から,小児歯科訪問診療の必要性が示された.しかし,実際に事業所と連携している歯科医院が少ないため,歯科が十分に在宅障害児に対応できていないことが明らかになり,医科歯科連携も円滑に行えていない現状が推察された. |
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ISSN: | 0913-1663 2188-9708 |
DOI: | 10.14958/jjsdh.40.215 |